Tern Link A7 で輪行し秩父へ2023-06

 買ってから2年以上経ったけど一度も輪行をした事が無い Tern Link A7。 でもちょっとやってみたくなって輪行袋を買ったので輪行するぞいや。 走りたいからではなく輪行したいから自転車に乗るってのは人生初。

行き先は埼玉県の秩父市

 西武池袋線沿線に住んでいるので西武池袋線の一本で行ける中で最も観光地的な秩父へ。 が、時刻表を調べたら乗換え無しじゃ行けないのね…。 サラリーマン時代に池袋駅のホームで秩父行き電車を見かけたような気がしたけど、それは有料特急だった。

行ってやる事は

 昔は何となく線路沿いを走って様々な駅前を眺める、という趣味があったんだけど、久しぶりにソレをやってみよう。 この趣味の欠点は暫くするともう見た事が無い駅が身近には無くなってしまう事。 でも秩父はほぼ見た事が無いから久しぶりにこの趣味を復活させるぞい。

出発

 梅雨入りしてないのに天気予報に晴れ間無し。 それでも何とか曇りの日を見つけ、この機を逃すかと家を出て清瀬駅にて 10:26 発の飯能行きの各駅停車に乗車。 輪行収納に掛かった時間は 3"18' なり。 袋を閉じた後で前輪・後輪をくっ付けるマグネットが外れているのに気付いたので一旦袋を剥がす、てな事をやっていたから手こずってしまった。

3年ぶりの電車は

 何だコレ凄まじく速いぞー。 もうずっと徒歩と自転車以外の移動をしていなかったので新鮮。 が、10 分もすると慣れた。

飯能にて秩父行きに乗り換え

 写真に撮れなかったけど連結していた車両が分離した為、図らずも席が最前席になったので景色を楽しむ。 そしてコレもすぐ飽きる。 山間部は景色が山に囲われて見えないからね。 入間から見えた遠くの山々は綺麗だった。

西武秩父に到着

 12:04 に到着。 乗車時間は 1 時間 38 分なり。 早速輪行を解除してたらハンドルポストとフレームの接触による塗装の剥げを確認。 養生せずシートステー間にハンドルポストを無造作に突っ込んだからね。 よってこれ以降の折りたたみでは間に布切れを挟んで対応した。

走り始める

 沿線沿いを北上し途上の駅前を眺めながらね。

 強烈な坂も無く自転車には優しい起伏。 秩父圏の駅は多分その全てが都心では珍しい入り口が片側にしか無いタイプだった。 最後の写真の(おもむき)のある木造の駅舎のど真ん中に未来的な交通系 IC カードのタッチ端末があるのは違和感がありつつも何だか新鮮。

(ひじり)神社へ

 以前も行った和同開珎(わどうかいちん)(まつ)られているらしい神社に立ち寄り。 前回来た時に買った金運守りは今回も善意に頼る無人販売方式のまま。 また買おうかな、と思って財布をゴソゴソするも、お代である ¥500 ぶんの硬貨が無いね…。 コンビニで崩してこようかとも思ったけど面倒なのでスルーだ。

引き続き秩父鉄道沿いを北上

 秩父鉄道に沿ってもっと走るのだ。 一部の駅の看板が妙にカワユい。 長瀞(ながとろ)渓谷(けいこく)は壮大。 川辺に下りて見上げればもっと良かったかもしれない。

国道 140 号を()れて登り坂

 ここまでは線路とほぼ平行な国道 140 号線を主に走ってきたけど、場所によっては車通りが多いのに歩道が無かったり路面が荒れてたりと神経を使ったので、樋口(ひぐち)駅からちょっと道を逸れて県道 82 号線の白鳥(しらとり)通りに入ってみた。 そしたら登りが現れた! もしかしたらそうなるかもと思ってはいたけど軽く絶望。 それでも引き返したい欲を抑えつつ時速 8km/h くらいでユルユルと登り続け金尾山(かなおやま)つつじ公園の手前で頂上に到着↓

 帰宅後に調べたらキツい区間は 1km で 60m 登っていたので斜度は 6% ね。 激坂とは言えないけど辛いものは辛い。 辛くなるとエアロバーの肘掛けに肘を置いてラクをしたくなったけど、この Link にそんな装備は無いんよね。 肘置きは偉大だ。

寄居駅に到着

 久しぶりに線路の両側どちらからも入れる駅だ。 ココまでの走行距離は 30km で時刻は 14:25。 ココから秩父鉄道の秩父方面の終点駅である三峰口(みつみねぐち)駅へ向かう前に遅い昼食でも摂ろうか、と思ったものの電車の時間を調べたら 14:39 ともうすぐ来る! その次は 44 分後なので昼休憩には丁度良かったけど、思ったより時間が掛かって帰り時間が遅くなりそうだったので食事は諦めて Link を輪行袋に入れて秩父鉄道に乗車。

寄居にて、やっぱり切符を通す端末が無い

 切符を買ったものの切符用端末が無かったので駅員に聞いたら「そのまま通ってヨシ」との事で素通り。 階段を降りてホームに出たら例の未来的な IC カード専用端末のみがホームにあった。 それにしても切符代が ¥820 とは良いお値段しはりますな。

三峰口駅に到着

 乗車時間は 1 時間 9 分。 途中の駅で 10 分待ちがあったし各停で 37.9km だからか中々の拘束時間だ。 ココも駅を出るのに切符を通す改札が無かったのでその場に居た駅員に「切符はどうすれば良いですか?」と聞いたら一瞬「えっ?」という表情を見せてきた。 なので「はいコレ」と切符を渡してそそくさと脱出。 ルールが分からんです。

 だいぶ疲れてきて写真をあまり撮らなくなっていたのでこの写真だけしか無いけど、三峰口駅は今まで通過した駅と比べて少し立派。 「関東の駅百選に認定」と書かれていたし観光地っぽい雰囲気があった。 あとやけに萌えキャラが居た。

西武秩父に向けて走る

 走ると言っても暫くはほぼ下りで楽ちん。 が、そのせいで勢い余って駅を通り過ぎてしまい、駅に戻る為には登らにゃならぬのが嫌で何駅かスルーした挙げ句、その後は完全スルー体制に移行。 駅を巡る旅なのにね。 道すがらで摂ろうと思っていた食事は、店自体があまり無く、昼と夜の隙間時間で準備中だったりで、もう何も食べずに帰る事にした。

西武秩父に到着し帰りの輪行

 さて腹も減ったしサクッと輪行で帰ろう。 今度の輪行袋収納時間は 2"50' と行きより少し短縮。 乗る電車は、前回秩父に来た時と同じく特急に乗っても各停より 9 分短縮できるだけなので 17:10 発の各停に乗り込む。 ホームから見た秩父の山は見事な禿げ山というかピラミッド。 そんなこんなで清瀬駅には 18:44 に到着したので乗車時間は 1 時間 34 分ね。 走行距離 45km にて終了だー!

折りたたみ自転車での輪行はどう?

 輪行収納は非折りたたみ自転車より確実にラクやね。 自分はハンドルの位置を高くするせいで非折りたたみ車で輪行しようとするとハンドルを外さにゃならんから特に。 サイズは劇的に小さい訳じゃないけど少しはラク。 色々あってショルダーベルトを使わずに輪行袋に手を突っ込んでサドルを持って腕力で持ち上げるようにした運搬は、サッと持ち上げたりサッと置いたりはしやすいけど、やっぱり腕はシンドいです。 総合すると、非折りたたみ車よりは確実に輪行への心理的抵抗は下がる! ただし構内をあまり長く移動したくはない。 となります。

輪行袋 Rhinowalk の紐が邪魔

 帰りは平日の都心方向な上り方面なのに都心に近付くとソコソコ人がいて、清瀬駅で人通りの中を歩いたら何度か輪行袋の紐が他人に引っ掛かった。 エレベーターで居合わせたお婆さんに「何か出てるわよ」って言われて「スミマセンこういう物なんです」って答えたけど、紐がビロンしないような措置が必要やね。

輪行を多用した自転車旅は

 9時間弱のお出かけのうち、電車に乗っていたのが4時間強で、電車待ち時間も加えると総時間の半分は自転車に乗っていない。 電車時間は最初は久しぶりで楽しかったけど、慣れてからは退屈だったかも。 自転車で走るより無心で景色を眺めやすいのは電車の魅力ではある。

電車賃が嵩む

 清瀬→西武秩父が ¥620 で往復 ¥1,240。 更に寄居から三峰口が ¥820 だから合計 ¥2,060。 結構なお値段だった。

ペダルにグリスは塗るべからず

 輪行時に外したペダルをウエストポーチに入れていたら、ペダルのネジ山に塗ったグリスがポーチ内や他に入れていた物に付いてしまった。 次は拭き取ろう。

秩父という街は

 地形的・サイズ的には同じ盆地のいつぞやの飛騨高山に近い感じ。 ただ栄え具合は高山に軍配がありそうだった。 秩父で自身の欲求を満たせないなら近隣の大きな街に出る必要があるけど、盆地の宿命として電車に長時間揺られて山を超えなきゃいけない。 周辺の山々を愛する人には良し。 そうでなければ悪し。 かな。

でした

 趣味の駅巡りは「その町に住んだらどんな感じか」と妄想するのもその一部で、その点に於いては栄えた東京圏で暮らす自分には秩父は物足りない街だったかもしれない。 でも道すがらの小さい駅で見た「椅子に座ってワイワイ談笑する大人や老人が到着した電車から下りてくる子供達を出迎える光景」が示すような温かい町なのであれば、また違う感想になるかもしれない。

 そんなこんなで「ちちぶ」って地名は「ちち」の箇所が「父」だと思っていたけど「ぶ」が「父」な「秩父」だと初めて明確に認識した梅雨入り前の曇り空の一日でした!

更新情報
自転車弄り
旅・ツーリング
データ的な
独り言
問い合わせ
スマホ表示
…通信中…
旧デザインに戻す