京都でウーバーイーツの配達をしよう2020-03

 ウーバーイーツ配達員の多くが (多分) 考えるであろう「ウーバーで稼ぎながら旅をする」作戦を発動させるぞい! 旅費を全額賄うには確実に昼食時と夕食時の両方稼働せんとアカンけどその忙しさじゃ旅行に行く意味が薄いので、というか東京でも昼しか稼働してないのに旅行先で毎日ダブルピークタイム稼働なんかしたら体力が持たんので、ある程度旅費の足しに出来たら良いな、というくらいの感覚でいきまひょかね。

↑今回の行動範囲ですよ。

 目次 

1 日目:夜行バスにて出立

 新宿から サンシャインエクスプレス って夜行バスに乗り込みましてん。 高速バスの一番安くなるっぽい水曜で ¥5,000 なり。 高い日は ¥8,000 くらいだった。 隣席と肘置きを共有しない 3 列独立シート。 4 列ならもう少しだけ安くなる。

 乗り心地は、高速に乗った途端に「ガタンガタン」と路面の継ぎ目から振動が来て中々眠れなかった…。 暫くして振動が弱まったら何とか寝れたけど、今度は尻が痛くて目が覚めた! シートベルトで体を押さえつけられてずっと同じ姿勢で椅子に座り続けたからそらそうなりますわな。 その後はモソモソと尻の位置をズラしつつ寝てるんだか寝てないんだか分からない感じの 7 時間。 地獄やった…。

ちなみに写真↑は別会社のバスです。 写真撮り忘れたので。

2 日目:京都到着・ウーバー開始

 朝 6 時に京都到着。 写真ボケボケ。 ウーバーにはまだ時間が早いので目についたなか卯で朝食を取り、7:00 にバスでレンタサイクルを借りる西院(さいいん)駅へ向かう(ルート)。 今回使うのは 阪急レンタサイクル ってやつね↓

 ココは何と 1 日 ¥420 で電動アシスト自転車が借りられる! のです。 コレがあったからマイチャリ輪行持参を諦められた。 車体はエコモードで 40km と一番バッテリー航続距離が長かった 20 インチを選んでみたけど、赤チャリと同じくサドルが低すぎてアカン! 折角の電動アシストなのに漕ぎにくくて堪らんかったで…。 明日は 26 インチのにするから今日はコレで我慢しようと心を落ち着けつつ、ウーバー開始までの時間潰しに嵐山(あらしやま)まで走ってみた(ルート)。 7:30 到着↓

 渡月橋(とげつきょう)って木造だと勘違いしてたけどコンクリートでちょっとガッカリ。 コンクリートむき出しじゃなくて色を塗ればだいぶ雰囲気変わると思うんやけどな。 後ろにそびえる山々は雄大で見惚れた。 早朝で人通りが少なかったってのもあるだろうけど凄く穏やかな時間が流れておりました。 さて嵐山(あらしやま)も堪能したので京都中心部に戻りましょう。 途中見かけた大本山妙心寺(だいほんざんみょうしんじ)↓(ルート)

 それにしても尻が痛い…。 というか肛門が痛い! バスに座りっぱなしで痔になったのか、サドルが拷問椅子と化した。 でも 20 インチと小径にしては路面からの衝撃やハンドルの不安定さは感じなかった。 タイヤが太くて重いからかな。 何とか痛くない位置を探ってサドル上で尻をモゾモゾ動かしながら走り続け、午前 9 時頃に二条城の近くの今日泊まるゲストハウス ホステルムンド に到着して荷物を預ける↓(ルート)

 そしてようやくのウーバー開始。 したらまだ 9 時台なのにサクッと注文が入った! その後も引っ切り無しとまでは行かずとも観光をする暇が無い程度にはスマホが鳴り、途中で西院(さいいん)駅に戻って電アシのバッテリーをフル充電品に交換して貰わにゃならんかった。 平日の木曜でコレならもしかして京都って意外と鳴るん? ウーバーは東京で登録したから京都ではオンラインに出来ないんじゃ…なんて懸念は全く持って取り越し苦労だったね。 夕方には自転車を返しつつ宿に戻って部屋でマッタリ↓

 部屋は 2.5 畳くらいの和な個室で布団式。 今回は事前に Agoda ってサイト経由で予約を取ったけど、何とこの部屋 ¥1,182 + ¥200(宿泊税) だった! 相部屋(ドミトリー)じゃなくて個室でだぞ!? 今までの宿は一体何だったのか…。 下手なネットカフェ泊より安い。

 流石に古い古民家だから歩くとギシギシ言うし隣の声も筒抜けだけど、それは耳栓で大幅にシャットアウト出来るし、食パン 2 枚とゆで卵の朝食も付くし、圧倒的コスパの恐ろし宿やで…。 宿泊客はゲストハウスらしく外人比率高し。 スタッフは日本人と外人のミックスだった。

3 日目:京都ウーバーのコツを掴む

 遅めに起きたので 11 時チョイ前に宿を出てバスで西院(さいいん)駅へ(ルート)。 今日は 26 インチを借りる↓

 20 インチに比べたらサドルを高く出来たけどそれでもやっぱり高さが足りない。 世のママチャリ電アシって全部こうなの? まあでも 20 インチよりは随分とマシに走れたので良しとしましょう。 何故か前ブレーキの効きがかなり良かった。 普通のキャリパーブレーキに見えたけど、はて。

 肛門痛もある程度良くなっていたので今日は西院(さいいん)駅からちょっと遠い下鴨(しもがも)神社に行ってみる事にした(ルート)。 今日の 26 インチはエコモードでも 30km しか走れないらしいのでパワーモードは封印してユルユル走り、12 時頃に下鴨(しもがも)神社に到着↓

 境内を観光しつつ、鴨川(かもがわ)デルタで休憩しつつ、京都大学吉田寮を眺めつつ、12:30 にようやくウーバー開始。 そしたら…全然注文が来ない! 昨日のはマグレだったのか…と落胆しつつ鴨川(かもがわ)沿いに南下して祇園(ぎおん)方面に向かったら急に注文が入り始めた(ルート)。

 居合わせた現地の配達員に話を聞いたら「やるならこの辺りの中心部」だそうだ。 確かに昨日京都の中心も中心である烏丸(からすま)付近に注文集中ヒートマップが出ていたし、バッテリー交換に西院(さいいん)に戻ったら注文が減ったし、そういう事やね。

 そんな訳で中心部に居座りたかったけどバッテリー切れが近くなったのでまた西院(さいいん)へ。 その頃には 15 時は過ぎていたので中心部に戻る事もなく西院(さいいん)で遅い昼食をとってタマに入る注文をちょっとだけこなして夕方に今日の宿 ホステルムンド チキート へ↓

 ココも和な個室で布団寝。 値段は昨日のムンドの倍弱の ¥2,000 + ¥200(宿泊税)。 ムンドより部屋や廊下なども含めて全体的にスペースに余裕がある故の値段かな。 宿泊客は見た限り全員外人でスタッフにも日本人がおらず、日本語を喋れないスタッフしか居ない時間帯もあったので、完全に外国人向けって感じだった。

4 日目:財布を無くした!

 松屋で朝食をとった後に乗ったバスで尻ポケを触ったら…財布が無いー!!! 松屋で支払いを済ませてからバスに乗るまでの 30 分の間に落としたかスられたか…。 宿と松屋とバス会社に連絡しつつ交番に届け出つつ宿に戻ってカードの使用を停止。 初動は終了。

 …さて無一文になった今、これからどうしようか。 カードが無いから現金は引き出せないし、スマホ決済も色々試したけど何処かしらで引っかかって使えるまでには至らないし、土曜なので色々と閉まってて身動きが取れない………そうだ質屋だ! 手持ちの一番の高額品 MacBookPro を質に入れてお金を借りれば良いじゃないか!

 そう思い立ったらもう全てが解決した気持ちになって何ならスキップなんぞしながら質屋に行ったら、身分証明書が無いからと質入れを断られたー!!! 身分証明書も財布に入れてたから無いんです。 他にも何件か回ったけどどこも駄目。 途方に暮れてダメ元で最初に入った質屋に再度突撃したら、今度は物腰穏やかな年配のスタッフだかボスだかが身分証明書無しの質入れを受け入れてくれた! ヤター! ありがとう 京都質屋 にしきの さん! あんさん本物の漢やでー!

 そんなこんなでひとまず 1 万円を借り、銀行振込が可能になる月曜になったら 3 万円を振り込むからプラスで 2 万円のキャッシュを下さいな、という約束を取り付ける。 利息で 8% 取られるけどホームレスになるよりはマシじゃろうて。 その後は 10 時間ぶりの食事にありつきつつ、スーパーで缶チューハイを買いつつ、今日も泊まるチキートへ戻りくつろぐ。

↑我が人生で最も価値のある 1 万円である。

5 日目:観光

 今日は日曜。 銀行が開く月曜は明日なのでウーバーでもやって時間を潰そか、と思ってバスに乗り西院(さいいん)駅に向かうも、そうだ身分証明書が無いと自転車借りれないじゃないか! という事に気付く。 うーん………観光でもしよか。 自分観光への興味は薄いけど他にする事も無いしね。 と言う訳でバス 1 日乗車券を買ってアレコレ巡る。 京都御所は異様な広さ↓

 端から端までがひと駅分あるんよ。 自転車ばかりで普段歩かないからか昨日の質屋巡りで既に足が痛かったので、半分歩いたくらいで戻った。 けど良く考えたら奥まで突っ切っても歩く距離は変わらんからそのまま歩けば良かったかな。 そんな感じでまたバスに乗ってユルユルと移動をし、遂に 20 年前に京都に来た時に唯一観光をした八坂神社と再びまみえる↓

 戻ってきたぜ! ていうかマトモな自撮りって初めてしたけど自分の顔にピントが合うんやね。 何かこうもうチョット満遍なくピント合わんのかな。 まあそれはさておきこの辺りは人通りが多いね。 メインの観光地なんやろか。 続いて祇園(ぎおん)の和チックな道を歩いたり鴨川(かもがわ)でマッタリしたり↓

 なんて事をしていたら本日の宿 はる家 梅小路(うめこうじ) のチェックイン時間になったのでバスに乗って移動しチェックイン。 部屋が空いていたからかシングル個室からお値段据え置きで何やら凄い個室にアップグレードされていた↓

 例によって声は筒抜けだったけど、ゲストハウスなのにコタツ & トイレ付き! ちなみに予約したシングルの値段は Agoda 経由で ¥2,305 + ¥200 なり。 そっちも見せてもらったけど屋根裏部屋的な忍者的な面白そうな部屋だった。 宿泊客は外人と日本人が半々くらい。 スタッフは日本人しか居なかった。 今まで泊まってきたフレンドリーなゲストハウスと違ってスタッフには制服もあってまるでホテルのような対応。 比較的日本人向けの宿と言えるかもしれないね。 チョイ乗りなら無料のレンタサイクルも用意されていた↓

 試しに借りて軽く近所を走ってみたら、サドルを目一杯上げられたのでやっと普通のペダリングが出来た! 感動やでー。 しかしこのトップチューブ、折角の跨ぎやすいステップスルーなのに妙に上に飛び出ているので足が引っかかりやすい。 デザインが機能を殺した例やね。

6 日目:帰路

 お粥↑が無料だったので、塩が切れていて無味のソレを食べつつ宿を出立。 その足ですぐに質屋に行き、返してもらった MacBookPro でネット振り込みをして 1 万円の借金を返済しつつ、追加の 2 万円を振り込んで ¥17,600(3万円の利息8%で-¥2,400) を入手。 振り込みにカードに書かれた暗証番号表が必要で家に電話をして調べてもらったけど、一人暮らしだったらソレを知る事も出来なかったと思うと震えるね…。 いや、代わりに家族に振り込んでもらえば良いのか。

 と言う訳でもうウーバーも出来ないし観光もお腹いっぱいだし新幹線でサクッと帰宅です。 自由席にしたけど新型コロナの影響か席はスカスカだった。 それにしても新幹線は快適やね。 新幹線がと言うか座っている時間が 2 時間と短いからかな。 それすらも苦痛ならデッキで立ってればいいし、シートベルトに押さえつけられてずっと座っていなきゃいけない高速バスと比べて圧倒的にお尻に優しい! 輪行も出来るしやっぱり新幹線だ。 京都→東京が 1.3 万円と安い日の高速バスの倍以上するけど…。

旅を終えて:京都の町並み

 「西の嵐山(あらしやま)から東の清水寺(きよみずでら)まで」と「北の下鴨(しもがも)神社から南の伏見稲荷大社(ふしみいなりたいしゃ)まで」が直径 10km の円に収まっていて東京と比べてとてもコンパクトに収まる街。 東京で言うと山手線の内側と同じかチョイ広いくらいの面積かな。 栄え度合いはかなり劣るけど。 中心から数キロ走るだけで市街を囲む山々に出くわすのでヒルクライム好きには良い街かもしれない。 町並みは和風なのも含めて全体的に古い建物が多かった。 電車やバスが張り巡らされていて自転車や車がなくても暮らせそう。

旅を終えて:京都ウーバー編

 2 日だけの検証だけど、中心部に行けば西東京辺りとなら遜色が無い注文が来ていたので、観光をしてる暇は無いだろうけど、ゲストハウスを使って節約すれば滞在費をウーバーで賄う事は出来そう。 寒くて配達員が減って残された配達員の稼ぎが良くなりがちな冬だからこの注文数だったのかもしれないのと、注文 1 件当たりの報酬は東京より 15% くらい低めだったので、過信は危険やけど。

 走りやすさは、中心部は噂通りの碁盤目状で迷う事がほぼ無くそれなりに快適な配達ができた。 が、大通り以外は狭い道が多く、配達距離も東京と比べて遠い傾向があったので、あくまでそれなりに。

 クエストと呼ばれる指定回数の配達をこなすと追加ボーナスが貰えるアレは、京都だと一切カウントされなかった。それについて問い合わせてみたら「登録が東京なので東京専用のクエストです」「切り替え申請は出来るが承認から 2 週間クエストは発生しない」との事。 今回のような旅程度ならクエストは使えんつーこってす。

旅を終えて:高速バス編

  シートベルトに押さえつけられて長時間同じ姿勢で座りっぱなしになる夜行バスはお尻割れます。 そして割れたらもうマトモに寝れません。 使うならずっと起きている昼便の方が小マメに尻ポジションを変えられて良いかもしれない。 以前の高山旅の時は昼便 4 時間で尻痛発生しなかったし、次高速バスを使うなら昼行(ちゅうこう)にしようかな。 後ろに人が居なくてシートを全開に倒せたら夜行でもまた違ったんだろうけど。

旅を終えて:ゲストハウス編

 Agoda を使うと個室でも異様に安く借りられる事が分かったぞい。 宿泊客は外人が圧倒的に多い。 日本語を話せないスタッフしか居ないケースに遭遇。 風呂なしシャワーのみも慣れれば平気。 個室ならプライベート空間はかなり保てる。 とにもかくにも圧倒的な低コスト!

旅を終えて:輪行編

 関東→関西で輪行が出来る高速バスは隣の人と肘置きが共有な 4 列シートの アミー号ブルーライナー しか見つからなくて、新幹線は高くて、阪急レンタサイクルで電アシが ¥420 で借りられて、という諸々の条件により自転車は持参せず。 結果はかなりイマイチな走りしか出来んかった。 カマハンエアロバー () (リンク) のような特殊なハンドルを使う自分の様な人間にはマイチャリ持参が良いです。 痛感。

旅を終えて:電アシ編

 今まで乗ってきた全てのレンタル電動アシスト自転車はドレもサドルが身長 172cm の自分には十分な高さまで上げられなかった。 このサドル高だと速度的には巡航は出せて 20km/h が限度。 アシスト頼りの 15km/h が現実的な巡航速度だと思う。 ただ 5 日目にチョイ乗りした非電アシ車と比べてもサドル高が不適正な電アシの方が足の筋肉への負荷は少なく思えたので、腐っても電動アシストやね。 漕ぎ出し二漕ぎと登りはやはり無類の強さ。

でした

 財布を無くすという未曾有の危機を迎えた旅やったけど、何とか乗り切った! 昔沖縄に行った時に「現地で現金を下ろせばいいか」と思ってお金をあまり持たずに行ったら銀行のカードを持ってき忘れた! 時を超える危機だった。 ちなみにその時はむじんくんで借金しました。 そんなこんなで高山旅に続いて今回も尻切れトンボで終了ですよ。 いやはやマトモな旅が出来ませんな自分。 でも楽しかった! 他の都市でもウバってようかしらね。

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