人生初のブロックタイヤ & TPU チューブ 後編2023-04
前々回は何となく目にした実測重量 299.2g の超軽量ブロックタイヤ CTS foxtrail 26x1.95 と実測 55.1g の RideNow TPU チューブを買い、前回はソレらを装着させるホイールを組みました。 今回は実走編だぞい。
前回組み上げた前輪を車体に装着
我が愛車グラビエはんにね。 26HE 用フォークに 26HE ホイールという順当な組み合わせなので当然サクッと装着です。 それにしても実測 1.85 インチ幅のタイヤは流石に存在感が強く、黒と銀の圧倒的なコントラストも新鮮。 まるで車体の前部と後部が別の生き物のようやね。 ちなみに今まで履いていた 650x32b と今回の 26x1.85 の直径はほぼ同じでした。
走ってみよう
試乗車を除けば人生初の自己所有ブロックタイヤは、振動はノブが 1mm と低いからか有るような無いような感じ。 ツルツルした路面だと少しだけ感じる。 走行音は結構大きくなった。 荒れた路面だとスリックタイヤと比べて音量は上がるけど音の質は変わらないのであまり気にならないけど、ツルッとした路面でスピードを上げると「フォーーー」っていう異質でそれなりの音量が気になる。 と思ったけど、100km 程走ったら「フォーーー」音も「今俺は風を切っている！」感があって意外と悪く感じなくなった。 ただ「前輪だけブロック化」での音だから、後輪も、となると気になるかもしれない。
速さは
少し遅くなった…かな？ いや変わらない気がするね。 サイコン時速は大きく下がっていないようにも見える。 体感レベルで明確に分かる抵抗は無いかな。
転がり抵抗テストをしよう
セミブロックタイヤ foxtrail と、今まで前輪に使っていたほぼスリックタイヤ グランボア シプレ 650×32b エキストラレジュを、同じ空気圧 4bar で一切漕がずに坂を下った時のサイコンの最高時速から転がり抵抗を調べる事にした。 前輪だけ交換ね。 細かい条件は以下の通り↓
| 規格 | タイヤ幅 | リム内幅 | チューブ | スポーク数 | |
|---|---|---|---|---|---|
| foxtrail | 26HE | 47mm | 26mm | TPU | 24本 |
| シプレ | 650b | 33mm | 18mm | ブチル | 22本 |
タイヤ周長はほぼ同じだけど、より厳密に計るためサイコンは交換せず付けっ放しの後輪に取り付ける↓
コレなら前輪を変えてもタイヤ周長は変わらないぞ。 さて坂下りテストの結果は↓
| foxtrail (ブロック) | 28.0 km/h | 平均 26.86 km/h |
|---|---|---|
| 27.3 km/h | ||
| 26.4 km/h | ||
| 26.0 km/h | ||
| 26.6 km/h | ||
| シプレ (スリック) | 25.6 km/h | 平均 26.06 km/h |
| 27.1 km/h | ||
| 25.9 km/h | ||
| 26.3 km/h | ||
| 25.4 km/h |
おいおいブロックタイヤの方が転がっとるやないかーい！ おかしいなこんな筈は無いんやけど…と思ってまたブロックタイヤで下ったら↓
| foxtrail (ブロック) | 27.6 km/h | 平均 26.9 km/h |
|---|---|---|
| 26.7 km/h | ||
| 26.4 km/h |
やっぱりブロックタイヤ foxtrail の方が速い…。 つまりブロックタイヤはスリックタイヤと同等以上に転がる！ という驚きの結果になった。 その差は約 3%。 コレはオンロード 26HE 界に新たな風が吹くか!?
考えられる理由は
ブロックタイヤで走ると明確にロードノイズが大きくなるのでロスは確実にある筈。 それでも速いって事は他の要因で速くなっている訳です。 多分。 自分が考えられる理由は以下の通り↓
- 同じ空気圧ならタイヤが太い方が転がり抵抗は低いから？
- リム内幅が 18mm に対して 26mm と大幅にワイドだから？
- ブチルチューブより TPU チューブの方が抵抗が少ない？
太リム・太タイヤは重量増加とのトレードオフなのでアレやけど、チューブが理由なら TPU は軽くもなるし手放しで選ぶべき物かもしれない。 いやまだ使い始めたばかりだから TPU 由来のトラブルに巻き込まれたら評価は反転するかもしれんけど。
重量は
今回のタイヤ foxtrail 299.2g は値段が ¥2,378 だったけど、ソレと同程度の価格帯で比較すると Jetty Plus 700x28c 293g あたりが対抗馬かな？ ほぼ同じ重量なのに foxtrail の方が遥かに太い。 コレで耐パンク性が劣悪でなければ恐ろしいウェイトパフォーマンスだ。 そんな言葉は無いかな？ とにかく素晴らしいウェイパ。
乗り心地は
縁石に何度か突っ込んでみた結果、26x1.85 も 650x32B も同じ空気圧だと大きな違いは感じない。 太タイヤはただ太いだけじゃ乗り心地に影響は無いのかもしれんやね。
肝心の鳴き・ガタは起きた？
このリムの黒版は半年使ったら恐ろしい鳴きとガタが起こるようになったけど、今回の銀版は…走り始めてすぐに鳴いたー！ 何てこったいきなり廃棄決定か…。 と思ったけど、すがる思いで翌日も試したら鳴かなくなっていた！ 大丈夫っぽい？ ただブレーキ時に軽くガタガタはするので、この感じだと黒リムと同じく暫く使ったら鳴くようになるのかもしれない。
でした
いやはやブロックタイヤの方が転がるなんて思いもしなかった…。 後輪に使うと踏み込みトルクでノブが変形してパワーロスしそうな気もするけど、少なくとも転がるだけなら大した抵抗は無いのかもしれないね。 定説を切る！ です！