手組みイソパルスホイール2020-04

 以前組んだリアラジアルホイールでフルラジアルな後輪を使っても短期的には問題が起こらなかったので、左 NDS タンジェント・右 DS ラジアルなイソパルスって組み方で後輪を組んでみたかったんよ。 今回はそれを実現するぞい!

使う部材は

リアハブ Powerway R13 28H 207g (AliExpress Lightinbike Store ¥5,265 送料込)
リム アメリカンクラシック Sprint 350 28H 362g (タキザワ2017夏大売出し ¥1944+送料)
Pillar PSR X-TRA 1420 エアロスポーク 286mm 4.84g (バラしたホイールから流用)
パックスプロジェクト 2.0mm プレーンスポーク 270mm 7g

 新規に買ったのはリアハブのみ。 このコロナ()の中 AliExpress 7 周年セールで注文したけどいつも通りの 2 週間チョイで届いた。 基本的には 24H しか見つからず、28H は今回見つかったストアのみ。 他のショップの 24H ならもう少し安い。

 アメクラリムは前輪に使っているのと同じリムで、2 個買っておいたうちのもう一つ。 ようやく 3 年寝かしたコイツの出番が来た! というかコイツのために 28H のハブをゲットだぜ。

リアハブ R13 の寸法は

センターフランジ38mm15mm
PCD38mm49mm

 同じ 11s のエボリューションライトのセンターフランジ [左:36.93, 右:16.35] と比べるとオチョコが酷くなる寸法。 自分作成のスポーク長計算ページだと R13 の左スポークは右スポークの 40% しかテンションが出ない。 エボリューションライトは 45% くらい出るのに。 AliExpress 品だから本物じゃないかもしれんけど、今回買ったショップからは同じ物が届く可能性が高そう。

イソパルスとは

 マヴィックがホイールによって採用したりしなかったりしている組み方で、左側の NDS は普通にクロスさせるタンジェントで組むけど、右の DS は一直線なラジアルで組むヤツの事。 細かい説明は省くけど両方タンジェントよりスポークテンションの左右差を少しだけ減らす事が出来るのです。 テンション差が開きやすそうな今回の R13 には適任かも。 自分計算機の出力↓

スポーク長計算は

 自前計算機の初実践投入は、上の画像の通り [左:286.573mm、右:271.415mm] となりました。 wheelpro の spoke length calculator では [左:285.1、右:269.7]。 やはり自作計算機は 1.5mm くらい長めに出ますな。 で、手元にあったスポークで 286mm と 270mm が使えそうだったのでソレにした。 さてどうなることやら…。

組み始め

 たところ、まだテンションダルンダルンの状態でスポークが妙に膨らむというかフランジの外側に広がろうとする↓

 花火の軌跡のようにスポークが弧を描き、エルボーインは内側に、エルボーアウトは外側に広がる。 今までこんなに広がった事無いでよ…。 タンジェントの NDS は綾を取った箇所で異様にスポークが曲がってるし、このまま組んで大丈夫か不安になってきた。 いやでもスポークを(ねじ)りまくるモランボン組みなんてのもある訳だし、問題無い! と自分に言い聞かせて作業を進めるぞい。

組み上がり

 重量 760g なり。 [リム 362g] + [ハブ 207g] + [スポーク X-TRA1420 4.8g] の超軽量トリオだから流石に軽いやね。 DS が普通の 2mm プレーンでニップルは鉄でもこの軽さ。

 仮組み時に気になったスポークの外への広がりはテンションを張ったら真っ直ぐになったように見える。 でも NDS は 38mm と小さい PCD で 28H に 4 本組みだから綾を取った左 NDS スポークの歪みはまだ大きい。 DS はプーリーケージへの接触を防ぐために綾は取った方が良いけど NDS にその心配は無いし、綾は取らなくて良かったかもしれないね。

 左のテンションを稼ぐ為に右のテンションを高めにしたかったけど、途中からニップルの回りが悪くなり始めたので、リム外側からニップルの頭に向けてラスペネをプシュッと吹いたらスルッと回るようになった。 小細工大事ね。

テンションは

5768577457685768745762626868
135135135135135135135135135135135135120135

 [左:64kgf, 右:134kgf] の 47.7% となり申した。 自分計算機の 46% より多少はマシになってくれた。 左を 6 本組にすれば 49% くらいになるかもしれないけど、1:1 じゃその辺が限界やね。 それにしても DS のテンションはかつて無いレベルで揃ってる。 何があったんや…。

スポーク長は合ってた?

 基本的にはピッタリに近いけど、タンジェントさせた左 NDS は気持ち長めで、ラジアルな右 DS はピッタリな感じだった。 やっぱり自サイトより wheelpro の方が正しそう。 あと何回か組んで自分計算機が長めの値を出す確信を得たら 1mm チョイ短めな数値を出すような補正を掛けましょうともさ。

装着!

 アメクラリム購入からはや 3 年、ようやく前後両方に使えたー。 小さな達成感。

初イソパルスの走り心地は

 両タンジェントとの違いは分からず! 鈍感の中の鈍感、鈍感王な自分ゆえ違いなど分からぬよ! 両ラジアルの時ですら気のせいレベルの踏み込みの柔らかさを感じたような感じてないような気がしたようなそうでもないような、そんな程度だったし、片側だけしかラジアルじゃないイソパルス程度で変化に気付くと思ってか!

 唯一の明確な変化はリムが XR-19W だった頃と比べてブレーキの効きが少しだけ悪くなった事。 XR-19W は自分感覚の体感で少し効きが良いリムに感じたからリム変更の影響なのか、もしくはシューの削れ具合がまだこのアメクラリムに馴染んでいないか。 まあ体感は出来るけど大きな差では無いです。

プーリーケージの接触は

 エルボーアウトのラジアルというプーリーケージへの接触が最も発生しやすい組み方だけど、このハブの右 DS センターフランジが極狭(ごくせま)な 15mm なのに加えて、ロー 36t と大きめスプロケだからか接触はせず。 R13 はイソパルスに適したハブかもしれない。

耐久性は

 まだ 100km も走ってないので分かりませんです。 理論上は踏み込み時の(ねじ)りトルクがタンジェントの左スポーク 14 本 (の半分の7本?) に集中するので両タンジェントよりは負荷は偏るけど、シマノのオプトバルなんかもタンジェントスポークは右側という違いはあるものの 21 本中の同じ 14 本だったりするし、そもそもタンジェントが左 10 本なイソパルスホイールがマヴィックから市販されてるから問題無いでしょう。 いやスポークがストレートか J ベンドかでも変わってくるのか。 まあでも J ベンドのフルラジアルで恐らく 1,000km は走ったけど平気だったし、問題無しとしておきます!

R13 のラチェット音は

 もうイマイチ覚えてないけど昔使ってたエボリューションライトと同じくらいじゃないかと思う。 ママチャリにしか乗らない人には(うるさ)いけど爆音ハブよりはマシ、という感じやね。 自分的にはちょっと煩い。 無音は自転車の接近が他者に伝わらないのでアレやけど、あまり大き過ぎるとビックリする人続出だし、無音じゃないけど静かめなママチャリレベルのハブが増えてくれるよう願うばかりッス。

でした

 念願のイソパルスホイールを手に入れたどー! まあ走りの質は今までと何ら変わらないのだけれどもね。

 しかし Powerway R13 は 1:2 専用と思った方が良いくらいオチョコが酷いハブやった…。 ハイテンションに拘る人にはイマイチかも。 そこに価格比の安さ・軽さというメリットと、アンチバイトガードが無くフリーの寿命が短いというデメリットを比較し、出てくる評価は (ホシ1つ)。 フリーに食い込みにくいスプロケと組み合わせるならなら (ホシ2つ) ッス。

 イソパルスという組み方は、鈍感な自分には走りに関して両タンジェントとの差が一切分からないので、実害が無いのに僅かにテンション差を是正出来る良い組み方。 でもプーリーケージがスポークに接触しやすくなるという圧倒的なデメリットがあるので、評価は低く (ホシ0.5個) やね。 接触しない組み合わせなら (ホシ3つ)

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