ラジアル組みのリアホイール2019-11

 自転車のホイールを組む時、前輪は 32h ハブに 28h リムを組み合わせるなんて事もラジアルだから問題無く組める (と思ってる) 訳だけど、後輪ってスポークをクロスさせたタンジェント組みにせなアカンからハブとリムの穴数を合わせなアカンのやな。 一応後輪で 32h ハブに 28h リムを組み合わせるなんてのをした事もあるけどそれは例外。 だからね? 選択肢を広げる為に後輪もラジアルで組んでみようじゃないか!

という訳で組んでみた

 部材は、以前購入した Escape R3 の後輪と、パックスサイクルでパックスプロジェクトスポーク 2.0mm とやら 1 本 ¥39 (ニップル無し)

まずは R3 ホイールをバラして↓

パックススポークにスポークプレップを塗って↓

ハブにスポークを通して↓

…と、ココで NDS 側のスポークに 1 本 DS 側スポークが混じっている事に気付いた! 一旦全部外して長さを測って DS スポークを NDS スポークに交換して組み方再開。 ひとまず仮組み段階にしてユルユルのニップルを締めていったら、まだスポークのネジ山が見えてるのにかなりニップルを回すのが硬い↓

テンションを測ったらすでに高い所は 120kgf だぞ? スポーク計算間違ったっぽいね…。 まあでもこの程度なら問題無い事は以前組んだホイールで分かっているので作業を続行、してたらウーバーイーツの注文が入ったので 2 回ほど配達をして帰宅。 そして組み上がり↓

 DS はエルボーアウトで NDS はエルボーインにする事でテンション差を減らしてみたけど、結果は DS:140kgf の NDS:90kgf と、8s ハブとしては多少マシな感じかな。

 スプロケは 10s DURA + XTR 混合の例のやつをギア板間距離の問題を解決するために 11-36t ではなく 12-36t にて運用。

今まで使っていたホイールとの差は

 今まで使ってた主力ホイールは KINLIN のオフセットリムにアメクラハブと軽量エアロスポーク・アルミニップルという手組としては比較的豪勢な組み合わせ。 対して今回のはベースが Escape R3 の鉄下駄初期ホイールでスポークのみ交換。 チューブはどちらも同じ。 タイヤもどちらも同じ Maxxis Detonator 700x28c ながら今回のリアラジアルホイールに履かせているのはワイヤービード版なので 86g 重い。 そんなこんなでスプロケも含めるとホイール変更で 300g くらいの増量。

さて走ってみようか

 Defy に装着させてね。 写真後方に写ってる今まで使ってたタンジェントホイールと比べて今回のラジアルホイールの走りは……違いが分からん! 踏み込みに対する反応が少し柔らかくなったようなそうでもないような、踏み込みの感触が気持ちよくなったようなそうでもないような、そんな断言できない気のせい程度しか言える事が無い。 なので科学的な指標である時速を見るためサイコンを確認したけど、出てるスピードは今までと変わりナシ。

そんな時はいろは坂タイムアタックだッ!

 やはり性能テストはココでやるのが我が流儀。 過去の経験上タイムは 310 前後な訳だけど、今回はというと… 34! 少し速め! ドロップハンドル Defy の時の 330 と比べると大幅にタイム短縮。 リアラジアルは何の問題も無いどころかもしかしたら少し優れているのかもしれないぞ…。

検証は済んだので元のホイールに戻したら

 タンジェントホイールに戻したけどやっぱり明確な違いは分からず…。 踏み込みに対する反応が少し硬くなったような気もするけど、気のせいレベルの域を超えない。

結論は 速さ関してはリアラジアル問題無し!

 ですな。 ただし! 今回は関係無いけどココを見る限りディスクやバンドブレーキといったハブブレーキでは故障のリスクは高まるようです。 そういえばローラーブレーキの商品説明だかマニュアルだかで「必ずタンジェントで組め」って記述を見た事あったぞ。 いやでも駆動伝達率が劣る劣ると言われ続けて()まないリアラジアルでも今回の検証結果の通り速度に問題は無かったので、リアラジアル + ハブブレーキもただのダメダメ詐欺で平気なのかもしれない。 いやいやでもでもタンジェントじゃないと駆動伝達が劣るという情報はメーカーの公式見解として見たかどうかの記憶は無いからガセかもしれんので、ハブブレーキ問題に関してのみ正しいんかな。 試してみたくなってきた!

シュータッチしやすい?

 交通量が減って静まった夜に走ったら、程々の力でペダルを踏むと「シュッシュッ」って音がする事に気付いた。 少しシューのクリアランスを広げたら音は出なくなったのでシュータッチで間違いなさそやね。 自分はシュークリアランスを極限まで狭めたボーイなので狭め過ぎだったのは間違いないけど、それでもリアタンジェントではこんな事は起こらなかったので、リアラジアルはシュータッチしやすいのかもしれない。 つまりねじり剛性?が低いん? コレはリアはタンジェントで組まんとアカン論に一定の信憑性を与えたカモしれない。 時速 30km/h 維持にヒィヒィ言う自分の脚力なら普通のクリアランスにすれば全く問題無かったけど、もしかしたら豪脚さんにリアラジアルはシュータッチが激しくなるかもしれない。

※追記)その後元のタンジェント組みに戻して走ったらシュータッチした! つまり組み方の問題ではなくこの R3 ホイール自体がシュータッチしやすいだけだった可能性が浮上。

ブレーキの効きは

 今回の検証はロード用キャリパーブレーキのリムブレーキで(おこな)ったけど、明確に悪くなった。 でも以前 R3 ホイールから KINLIN リムにした時に効きが強くなったので、元に戻せば当然効きは弱まりますわな。 なのでタンジェントからラジアルにした事によるブレーキの効きの変化は分からず。 KINLIN リムのままでラジアルに組まないと正確な検証にはならないのは分かっていたけど、テスト用ホイールの為に主力ホイールをバラすのは流石に抵抗があったんですよ。

リアディレイラーとスポークは接触せず

 ラジアルでかつエルボーアウトだとリアディレイラーのプーリーケージがカンカン接触するかと思ってたけど、8s ハブに 10s スプロケでローが 36T の組み合わせは問題無さそやね。

Mavic のイソパルス組み最強?

 今回の検証からリアラジアルでも速さに影響は出ない事が分かったので、テンション差を是正しつつハブブレーキにも対応できる [DS:ラジアル] [NDS:タンジェント] のイソパルス組みが最も優れた組み方に思えてきたぞい。 少なくともローギアが大きくて自分程度の脚力なら。

※追記)組んでみた! 特に問題は無さそう!

パックススポークはイマイチ?

 触ってその段差が分かるほどの傷じゃないけど表面が全体的にスレていた。 スポーク購入で今までこんな事無かったし、パックスプロジェクトは質に難がありそやね。

でしたよ

 纏めると、普段は時速 27〜28km/h で走る自分の脚力ならリムブレーキ運用のリアラジアルは全く問題は無いが、それを大きく超える速度で走る人にはシュータッチのリスクがあるかもしれず、ハブブレーキ運用での耐久性に難有りとの情報についても検証不足で真偽不明、という感じですな。

 ちなみにココで言う真偽とは、物理的にリアラジアルがリアタンジェントと比べて耐久性が低いかどうか、ではなく、というか低いのは間違いないだろうけど、それが実用上問題になるレベルかどうかが分からない、という意味ね。 コレばっかりは試さんと分からんやね。

 てな感じでなんやかんややってみたけど、自分鈍感ですからちょっとした加速力に関しての検証はイマイチかもしれませぬ。 なので違いの分かる敏感な人にこのホイールを貸し出すので是非ご検証を! 問い合わせ下され! 壊れて事故っても責任持たんけど! です!

※追記)もうバラして元のタンジェントに戻してしまったので貸し出しは終了!

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