リアディレイラー動き過ぎ対策2020-11
自分、ここ 7 年ほどシマノ 10s を使い続けてきましてんな。 そして 5 年前からは [MTB 10s 11-36t スプロケ] と [ロード 10s シフター] と [MTB 9s リアディレイラー] を組み合わせてましてん。 ただこの組み合わせ、ディレイラーがスプロケの幅を上回る可動範囲を発揮してしまって変速不良が起きたりチャラチャラ音が鳴ったりしてしまうんです↓
でも中央合わせでなら変速不良までは起きないのでチャラつきを許容して今までこの状態で走り続けてきた。 で、今回は諸々あって図らずもソレの解消を目指す事になりました。
事の発端は
ホイール巻き込みで再起不能になったと思われるシマノ MTB 9s リアディレイラー XTR RD-M971 の後継としてまた MTB 9s の XT RD-M773 を手に入れたのです。 お初のシャドー。 でもこれプーリーが割れてる! 酔った勢いで良く確認せずに落札してしまった…。
プーリー割れに対処しよう
ポチってしまったものはしょうがないし気持ちを切り替えるぞ。 そうだ以前ロード 10s リアディレイラー DURA-ACE RD-7900 のプーリーケージを RD-M971 に移植した事があったから今回もソレをやってみましょう。 という訳でまずは XT のプーリーケージを外します↓
↑このちっさいボルトをほっそい六角レンチでクリクリすると、ホラ外れた↓
続いて DURA も。 まずはプーリーを外して↓
ヒョッコリ現れた穴に六角レンチを差し込んで外します↓
そして外れた DURA プーリーケージを XT リアディレイラーに突っ込むと↓
途中で
プーリーだけの移植に
外して並べてみたら 9s XT と 10s DURA プーリーの厚みにかなりの違いがある事に気付いた。 この厚みが変速性能に影響を及ぼしているかもしれないぞ。
写真じゃ DURA がちょっと斜めになって厚みに違いが分かりにくけど、実際のプーリーの先端は XT が 2.2mm で DURA は 1.8mm くらい。
車体に装着
暫定的に使っていたシマノロード 9s リアディレイラー SORA RD-3500 を外してプーリーを移植した XT に装換。 でもそのままだとガイドプーリーが何やらビックリするくらい変な位置に来てガションガションと引っかかりまくったので、B テンションボルトをクリクリして引っかかりをなくした。 初シャドーの洗礼?
変速性能は
10s のトップを合わせてからガチャンガチャンと変速していったところ、全くもってメチャクチャな変速不良を起こした挙げ句に 3s までしか動いてくれない! あと 2 段ぶんディレイラーの移動距離が足りず 10 段中 8 段目までしか動かない…。 何だコレはー! と思って調べてみたら、何とこの RD-M773 は 10s だった! 770 や 772 が 9s だから 773 も同じかと勘違いしていた…。 くそーモデル名に段数の 10 とか 11 とか付けてよ! 滅べダイナシス! とロード 11s! ていうかダイナシスって何だよ! ワイヤー引き量変わっただけだろ知らんけど! 大層な名前付けてんじゃねぇ! ぐぬぬ…。
この際だから MTB 10s シフターを買ってみた
シフターにロード 10s バーコン DURA ACE SL-7900 を使っていたのでこんな小細工をしてきたけど、スプロケ・リアディレイラー共に MTB 10s になったので、いっそのことシフターも揃えてしまおう。 という訳で ZEE SL-M640-R を Amazon にて購入↓
実測重量は 126g とバーコン 75g より重い。 Amazon レビューに「レバーの押し込みが重い」って書かれていたけど自分には全く問題無し。 手持ちの
装着!
こんな感じでエアロバーの先端に取り付けてみた。 補助ブレーキレバーの手前にね。 流石にバーコンと比べると少し邪魔だけど概ね問題無し。 バーコンはただでさえ飛び出ているエアロバーを更に飛び出させるからかなりの突起感があったけど、ZEE は突起感については弱まった。 操作も全然重くない。 インジケーターが付いてないのは少し不便。 バーコンならバーの角度で大体の段数が分かるけどラピッドファイヤーはソレが分からないから。 まああったらあったでインジケーターの位置によってはバーを握りにくくなるのだけれど。
チャラつきは解消した?
したっぽい! コレによりディレイラー動き過ぎ問題は [ロード 10s バーコン] + [MTB 9s リアディレイラー] + [MTB 10s 11-36t スプロケ] の組み合わせに問題があったと結論付けます!
念の為ロード 10s コンビでも確認
シフター・リアディレイラー・スプロケをすべてロード 10s の SL-7900・RD-7900・CS-5700 で統一させて余っていたフレームに取り付けたら↓
あれ? やっぱりディレイラー動きすぎるぞ? なので microshift ラピッドファイヤー 10s シフターでも確認したら↓
コッチは問題無さそう。 おかしいな以前 microshift でも変速不調を起こしていたんだけど…。 いやでも目の前で起こっている事実が真実。 となると…
本当の結論は!
リアディレイラー動き過ぎ問題の原因はバーコン SL-7900 がワイヤーを引き過ぎていたから!であり、ロード 10s シフターと MTB 9s リアディレイラーの組み合わせは問題なかった!と結論付け…て大丈夫かな。 まあ良いか。 もっと早くこの調査をやっとけば良かった。 願わくは、この問題は今回使った SL-7900 だけの問題で、他の SL-7900 は問題ありませんように…。
試しに XT の割れたプーリーで走ってみたら
割れててもパカパカしない剛体を保っていたから「これダイジョブじゃね?」と思って。 そしたら全然問題無いジャマイカー。 いや割れてないプーリーよりは今後問題が起こる可能性は間違いなく高いだろうけど、使って使えん事はないようです。 でも怖いは怖いからいつぞやのセラミックベアリングなプーリーに交換してみた↓
変速性能は問題無さそやね。
ワイヤーはちゃんとカットしないと駄目
シャドーリアディレイラーのせいか、RD-M773 は余ったシフトワイヤーがホイール側に入ってしまうので、短くカットしないとワイヤーとスポークが接触して「カンカンカン」ってなってしまう↓
普通の人はカットするから問題無いと思うけど、自分は折角の長いワイヤーをカットするのが勿体無かったのでアウターを長くしてインナーの余りを無くすように調整した。
Dyna-Sys のワイヤー引き量は
今回の結果によりダイナシスはそれ以前と比べて要求ワイヤー引き量が 9 / 7 = 1.285714285714286 だから約 29% 増えたって事が分かりました。 誤差はあるだろうから 30% 前後といったトコロかな。 知らんけど。
でした
SL-7900 がおかしいだけという全くもってシンプルな結論に辿り着くのに何年も掛かってしまった…。 まあでもコレで色々とスッキリしたです。 最初からやるべきだった MTB 10s コンポ統一も果たせたし。 それにしても SL-7900 に
いやそもそも自分はフロントシングルのリア 8s 11-32t でギリ足りるから、9s 11-36t くらいに抑えてもっと軽くてオチョコが改善されてアルミフリーに食い込まないハブ・スプロケがあったら良いなと思う。 この自分的には無意味な多段化競争に終止符が打たれるよう祈りましょう。