TPU チューブのパンク修理2023-09

 数時間で走行不能なまでに空気が抜けてしまうスロゥパンクな不具合個体の RideNow TPU チューブの片割れ。 水につけてもパンク穴は発見できずで廃棄が決定したんやけど、ただ捨てるのもアレなのでわざとパンクさせてみよう! そしてそれをパッチ修理してみるぞい。

パンクさせてみる

 スローパンクで空気が抜ける前に安全ピンでパシュッとな。 って刺しただけじゃ空気は抜けないね。 引っこ抜いたらようやく薄く「シュー」という音が聞こえ始めた。 空気の抜けはとても緩やかで、抜け切るまでに 10 分は掛かる感じ。 体重を掛けても勢いは変わらず。 TPU はブチルと比べて空気抜けが遅いって情報は事実なんかな。

ブチルでも同条件で試してみる

 同じホイールにブチルチューブ R'Air を入れて、安全ピンをぶっ刺してね。 今回も安全ピンを引っこ抜いてから薄くシュー音が聞こえ始め、走行不能レベルまで抜け切るのは 2〜3 分くらいだった。 TPU の方が抜けが遅い可能性は高そやね。 1 分以上持てば途中で気付いて止まるまでの時間は十分だけど、抜けは遅いに越した事はないです。

TPU のパンク穴を目視で見つける

 見つけるも何も自分で刺したから場所は分かっているのだけれども、とにかく目で見て分かるか挑戦した。 そしたら分かる! 場所を知っていないと大変だとは思うけど、根気よく探し続ければ分かる程度には痕跡があった。

空気漏れの音を聞いてみる

 むき出しのチューブが伸び過ぎない程度に空気を入れたら薄く「シュー」って鳴るのが聞こえた。 耳での確認も平気やね。 TPU チューブはパンク穴を見つけるのが大変って噂を聞いていたけど、少なくとも今回の安全ピンのような穴なら問題無かった。 BAENT の初期不良品もすぐ音が聞こえたし。 いやコイツのスローパンクは聞こえなかったか。

ブチルのパンク穴発見は

 パンクさせたブチルチューブのパンク穴も探してみよう。 目視での穴探しはサッパリ分からない。 チューブが収縮するからかな。 空気を入れた時の漏れの音や勢いは明らかにブチルの方が強かったので、ブチルの空気抜けの早さが更に証拠付けられた。

TPU のパッチ修理をしてみる

 RideNow の専用パンク修理キットを使いましょう。 まずは付属のアルコールティッシュ?でパンク穴の周りの汚物を消毒! そして付属の(のり)を塗って指で薄く広げた↓

 説明書通り 1 分待った後にパッチをパチっとしてみたら、ダメだ全然貼り付かない。 スルリとパッチが滑り落ちる。 完全に(のり)が乾いております。 暫く押さえ付けたけど全くくっ付かないので、コレは諦めてアルコールティッシュで(のり)を出来る限り落とし、今度は(のり)を塗ったらすぐパッチを貼った。 が、端っこが剥がれてこようとするので急いで重しで押さえ付ける↓

 パッチに裏表は無さそうだった。 ちなみにこの後も何度もパッチを張ったけど、アルコール消毒はこの 1 回のみ。 以降は無しでも問題なく貼れた。

パッチを貼ったら 30 分放置

 待たせ過ぎでしょ! この手順のせいで出先でのパッチ修理が現実味を帯びない。 TPU チューブの最大の欠点とも言えるかな。 さて 30 分待ったし重しをどかして空気を入れてみたら、さっき聞こえていたシューシュー音は聞こえない。 ホイールに嵌めて 4bar まで空気を入れてもシューシューしないし、パッチ修理は成功したようやね。

TPU チューブの切れ端をパッチにしてみる

 空気を入れた瞬間にバルブの根本から空気がシューシュー漏れる完全な初期不良の BAENT 赤チューブを切り裂いてこの RideNow 桃チューブに貼ってみた。 また安全ピンでパンクさせてね。 ほんで今回も(のり)は乾かさず、パッチは押さえ付けずに乗せるだけにしたら一瞬で切れ端パッチがライターで炙ったかのように丸まってしまった↓

 写真は(のち)に撮った BAENT 同士ね。 この時もやっぱり反った。 で、コレへの対処法は反らないように指で押さえながら貼る事。 10 秒くら押さえるとすぐには反り返らないくらいにはくっ付くので、その機を逃さず重しを乗せるべし。

 30 分放置からの空気注入は問題無し。 反りさえ抑えれば専用パッチを使う必要は無さそやね。 別銘柄のチューブでも使えたんだから同じ RideNow の切れ端ならよりイケるでしょう。

ブチル用のゴムのりを使ってみる

 3 回目のパンクをさせて、また BAENT の切れ端と、今度はブチル用ゴムのりで挑戦。 コレが成功すれば専用修理キットを買わなくても済むようになるからね。 貼り付けた直後はパッチの反りも無く、くっ付く気配もほぼ無し。 それでも重しを乗せて 30 分待った結果は…ダメだった。 空気は漏れるし指でスルッと剥がせる↓

専用の(のり)は必須の可能性が高い。

待ち時間を 5 分に短縮させてみる

 専用パッチ & (のり)でもう一度挑戦しつつ、パッチ後の待ちを 30 分から 5 分に短縮させてみた。 (のり)の乾燥時間は 20 秒程度。 パッチを貼って 5 分後に重しをどかして圧着具合を確認したら、写真は撮り忘れたけどパッチの端が結構めくれ気味。 大丈夫かな。 それでもタイヤに嵌めて 4bar まで入れて 1 週間放置も問題無さそう。 走ってはないけどイケそやないですか。 というか元々あったスローパンクも起きてないぞ? パッチを貼った箇所が偶然スローパンク箇所だった?

 ただ良い事ばかりじゃなくて、今回は純正パッチでも貼った直後の反りが出た。 初回は無意識に押さえていたのかな。 とにかく反らせない押し付け方をせにゃならん点はブチルより劣るね。 あとブチルなら 1 分未満の圧着で済むので、30 分よりは大幅にマシとは言え 5 分もまだ長い。 今回タマタマ成功しただけかもしれないし、長期運用の実績も無し。 まあでも良いデータが取れたかな。 1 分圧着も試そうかと思ったけど気力が尽きたのでコレにて終了です。

重しが無い出先での圧着方法

 試してないけどこんな感じでどうでしょう。 両手が塞がっても平気なら手の平同士で挟む合掌の方が良いかな。 座面が水平ならサドルを重しにするのも手が空くので良さそではある。 サドルの先端にパッチ箇所を引っ掛けて下に何かを吊り下げるとかも使えそう。

でした

  1. TPU 専用(のり)は乾かし過ぎない
  2. パッチを貼ったら反る前に押し付け態勢に入る
  3. というか最初から押し付け態勢を取って貼るべし

 以上に注意すれば出先でのパッチ修理はブチルには劣るものの十分に対応可能だと思う。 という事を今回はウダウダやったけど、実はパークツールのスーパーパッチ GP-2 が結構良いらしい。 貼るだけ待ち時間ゼロのイージーパッチだ。 かつてその手のパッチをブチルに使っていた時は暫くすると空気が漏れて駄目になる印象しかなかった。 でも TPU には合うんかな。 それとももう 20 年近く昔の話だし今どきのは優秀なんかな。 もし GP-2 で問題が無いなら TPU はいずれブチルを駆逐する。

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