ランドキャスト マジックポンプ2019-07
今まで使っていた空気入れは TNI ハイプレッシャーマイクロフロアポンプとエイカーミニフロアポンプ AS3 の 2 種。 コレで特に困った事はないけど、後発の AS3 を買ってからもう 2 年以上立ってるし、何か新しいポンプに挑戦してみる事にした。
選んだのがタイトルのマジックポンプ
ワールドサイクルが「携帯ポンプの革命」とまで
早速使ってみたら
メ、チャ、ク、チャ、重い! 同じ空気圧まで持ってくのに TNI や AS3 高圧モードの 5 倍くらい疲れる! 50psi (3.45bar) くらいまでは重いにしてもまだ余裕あったけど 100psi (6.89bar) 付近はもう渾身の力で押し込まなアカン。 「300回を過ぎても全然余裕の軽さ」とのブログ文言は早くも誇大広告疑惑が。 チューブに繋げる前に手だけでスコスコした時に「あれ? 同じ空スコスコの時点で TNI より重くない?」と思ってはいたけど、悪い予感が的中してしまった…。
いやもしかしたらハンドポンプとしては革命的なのかもしれんよ? やけどハンドポンプは 20 年前に初めて使った時に速攻でバルブをひん曲げた時の 1 回しか使ってないので良く覚えてないし、そもそも「携帯ポンプの革命」とか「正直もう足で踏んで体重をかけられるミニフロアポンプは必要ないですね」とかブログに書いてたけど、同じ携帯ポンプでありミニフロアポンプでもある TNI や AS3 と比べて感覚値ではあるものの 5 倍の重さってどう考えても詐欺じゃろー!
なのでワールドサイクルに問い合わせたら
「こら初期不良やろ」(以後口語調で意訳) というワシのクレームに対して「そら構造ちゃうし明らかに TNI よりポンピング重いに決まっとるやろ」とサクッと虚偽広告を認めおった…。 この開き直りはちょっといくらなんでも流石にアレなので「そんな筈ないやろチェックしろや」「もしこの重さが仕様通りなら返送せず捨てて構わんから」と返したら「送料コッチ持ちでチェックしたるさかい送ったれや」という事で送った結果「問題無いから送り返すで」「コンプライアンス上お金を受け取ってるのに返送を拒否されると困るからな」とのこと。 何がコンプライアンスなのかよう分からんけど「手元に戻って再確認したらまた質問するで」と返事をしたら「あんたとの溝は埋めたい」「だがもう話す事は無いと思うで」とな。 どんな溝を埋めたくてこんな返事になるんや…。
返却されたポンプを使って再度挑戦したら
やはり手で押し引きするだけじゃ重過ぎて使い物にならんので、ホイールを地面に寝かせてポンプの先端を地面に押し付けてポンプを地面にグイグイ押し込むようにポンピングしたら軽くなった!
これで TNI の 2 倍くらいの重さになってギリギリ実用範囲内に。 「何だこうすれば良かったのかー」と思ってホッと胸をなでおろしたのも束の間、全然空気が入らなくなったぞ!? 何度ポンピングしても一向に空気が入らない。 だもんでポンプを調べたらバルブ差込口が曲がってまんがなー。 それでも挫けず嵌め方や角度なんかを何通りも試してたら折れた。 もう壊れた…。 使い物にならーん!
断面は金属疲労っぽいので体重を掛けて乱暴にガシガシやったからやろね。 やっぱり手だけで渾身の力を込めてポンピングするしかなさそう。 もしくはバルブホースで延長してガシガシするか。 ちなみに折れた箇所をノギスで測ったら直径 6mm しかなかった。 アルミの 6mm なんて中空じゃない丸棒でも簡単にひん曲がるのに、コレそもそもの設計に無理あるんちゃう?
その後もワーサイとやり取りを
もう壊れたしどうにもならんのでせめて誇大広告の訂正を求めようと「ブログの文言を "携帯ポンプの革命" やなくて "携帯ハンドポンプの革命" に変えたらどや」という極めて真っ当な提案と「"携帯フロアポンプより明らかに重い" ってのも付け加えたれや」と自ら認めた誇大広告の修正を提案をしつつ「このやり取りが面倒ならもう返信せんで構わんで」と返事をしたらその後連絡無し。 溝を埋めるよりも面倒を取ったんな。 お互い譲る気の無い者同士のやり取り程不毛なものは無いし判断としては間違っとらんね。 なら最初から「溝を埋めたい」やなくて「そっちが溝のコッチ側に来いや」って書けって話やけどな。 ちなみにブログ表記の修正は確認できず。
レビューは拒否されアカウント凍結
諸々のやり取りが終了したので購入したワールドサイクル公式サイトに今回の体験をレビューに書いてみたら非承認に! 試しにほぼ同じ内容やけど「携帯フロアポンプの方が百倍マシ」とかの強めの語調をもう少しマイルドな表現にして再度書き込み、後日それを確認しようとしたらアカウントがロックされてログイン出来ない! ログインボタンを押す直前に一瞬この展開が頭を
ちなみにログイン拒否時に表示されたメッセージは「大変申し訳ございませんが、こちらのログインアカウントは現在ご利用いただけなくなっております。お手数をお掛けいたしますが、当店担当者までお問い合わせください。」だった。
アカウント凍結の理由を問い合わせてみたら
「今メンテナンス中やさかい明日復旧するで」との事。 メッセージに「メンテナンス中」なんて書いてなかったし、自分のロックされたアカウント以外にログインできるアカウントがある事は確認したのでその事も質問してみたら「メンテナンス終ったで」「今回だけ特別に返金したるわ」「レビュー非承認は弊社基準に満たんからや」「もうマジックポンプ本体についての質問には答えんで」と話題を逸らし答えず。 なので「特定アカウントのみのメンテナンス」についてと「レビューのどの部分が弊社基準に満たなかったか」とを再度問い合わせたが返事が無く、最後に念の為「反論しないとあんたら不正の隠蔽を計るブラック企業確定やで」にも返信無しでワールドサイクル完全沈黙。 期待通りの革命的コンプライアンス! これにて自分の腕力が弱いのではなく彼らの誇大広告が問題だった事が確定した。 何と言うかもうちょっと完全にブラック企業やね。 心正しき従業員が良心を保って働けているか心配になってきた。 パワハラとかされてませんか?
締めくくりに JARO に報告
JARO は日本広告審査機構といって誇大広告とかを何やかんやする公益社団法人とからしい。 ラジオ CM で聞いて興味を持ってはいたものの報告する程の誇大広告に遭遇せず過ごしてたけど、今回はモロ対象じゃないかえ? という事で報告。 追加で消費者庁と在住都道府県の悪質商法通報サイトにも。 今後似たような被害者が一人でも減りますようにとの願いを込めて。
コレは典型的な失敗例だと思う
規模は全然違えど、今回のワーサイの対応は初動を誤った謝罪会見による炎上悪化事案の典型じゃなかろうか。 誇大広告を認めた時点でブログの修正や返金をすべきやったけどソレをせず、レビュー非承認やアカウント凍結などの力で押さえつける対応に走り、挙げ句に質問に答えない誤魔化しでその場を取り繕おうとしてグダグダになっていった。 なんてサポートも広報も社長もやった事の無い自分が偉そうに言うのもアレやけど、コレを対岸の火事とせず自分自身も身を引き締めていきまひょかね。
それはそれとして
僅かな使用期間で分かったマジックポンプの性能をもう少し書いておくと、ポンピング回数は、700x28c を 100psi(6.89bar) まで持っていくのに 500 回くらい。 「TNI」と「AS3 高圧モード」は 7bar まで 350 回くらいで、「AS3 低圧モード」は 150 回くらいね。 体力消費は、マジックポンプを 10 とすると、「TNI」と「AS3 高圧モード」が 2 で、「AS3 低圧モード」が 3 くらい。 とにかくマジックポンプは圧倒的に疲れる!
バルブコアが外れるチューブにはダメかも
TNI のようにただ差し込むだけに比べて AS3 やマジックポンプはねじ回しの要領でバルブに差込口をねじ込まにゃならんのやけど、今回マジックポンプでねじ込んだ差込口をバルブから外したらバルブコアごと外れてもうた! AS3 でこんなことは無かったのでマジックポンプの欠点? 一旦外れて緩んだからかその後は AS3 でもバルブコア外れてもうたけど、マジックポンプが起因の可能性は高そう。 バルブコア分離チューブには使っちゃダメそやね。 というかねじ込み式ってやっぱり不便。 そうなると TNI 一択か。
長くなり申したが評価は!
ワールドサイクルの革命的な
フロアタイプのデメリットに関しても、サイズの大きさは付属する車体装着用のアダプターで問題無くなるし、純正アダプターが使えなくても bikeguy ライトホルダーで装着すれば良いし、重量も TNI 180g - マジックポンプ 110g = 70g の増量と、ポンピングが圧倒的に軽くなる事を考えると全く気にするレベルじゃない。 そんなこんなでマジックポンプは「ポンプを車体に装着出来ない人」や「車体に装着したくない人」や「重量を気にする人」の為の一品って事やね。