32H ハブと 28H リムで 24 本スポークな前輪 (ラジアル)2018-01

 いつぞや組んだ前輪に使った中古のリム [Stan's NoTubes ZTR Alpha 340 338g(実測)] を眺めていたら、リムの摩耗インジケーターからリムが使用限界に近いことに気付いたんよ。 インジケーターを指でなぞると片面は普通に窪んでるんだけどもう片面ほぼ平らな状態。 リム側壁厚さを測ったら 1.1mm と、リム交換を検討する必要があるとされる 1.0mm にあと僅か。 リム破断は 0.7mm かららしいのでまだ使えなくはないけど、遠からず使えなくなる。

↑右側がほぼ窪み無しなインジケーターね。 何で片側だけなんやろか。

リムを交換しましょう

 だいぶ前にタキザワのセールで買った超軽量リム [アメリカンクラシック Sprint 350 28H 362g(実測) 外幅19mm 内幅15mm 高さ24mm 側壁厚さ1.3mm] があったのでコレに組み替えますぞ。 ハブ・スポーク・ニップルは流用。 アルミニップルの使い回しは耐久性の面からちょっと抵抗あるけど、一つ二つなら走行中に割れても一大事になる部分じゃないし良しとしましょう。

組み方はこうですよ

 32 穴ハブに 28 穴リムを 24 本のスポークで組むという超変則組み。 スポークをもう 4 本買ってきて 28 本で組むやや変則組みに軽減しようかとも思ったけど、出費や重量増加を恐れてこんな組み方に。 こんな変則組みが出来るのもラジアルならでは。 あとリム穴に穴振り方向が無いお陰もありますな。

まずは現ホイールの分解です

 ベロプラグは慎重に剥がさないと簡単に割れてまうで…。

スポークプレップを塗り直して

 水分が飛んでカチコチになっていたスポークプレップは水で溶けば復活するとの情報を得たので、早速復活させつつ塗ってみた。 ねじ山への均一な塗り方のコツが分かってきた気がする。

そして組み上げ

 リムハイトが 22.6mm から 24mm になったからスポークが長すぎるんじゃないかと不安だったけど、平気っぽいね。 ニップルホール面が分厚いのかな。

 このリム側のスポークホールをいくつか飛ばす組み方は、縦振れ取りが特に大変なんだけど、何回かこの手の組み方をやった経験からコツが分かってきた!

コツとは

 前に組んだ時と同じ現象で、下図のようにスポークのある箇所がヘコんで無い箇所が出っ張ってしまい、それによる縦振れが発生するので↓

 開いてる箇所の両脇のスポークだけテンション高めにすると、出っ張りがヘコんで真円度が高まる訳です↓

 まあ普通の縦振れ取りのコツの延長だし前から理屈は分かっていたんだけど、今回ほどその理屈を忠実に実際の作業に投入できたことはなかったのでこんな変則組みでもかなり振れなし状態に持っていけた。 リムの精度が良かっただけかもしれんけど。

テンションは

 パークツールのテンションメーターが示す数値は以下の図の通り。 理論通り飛ばした穴の両脇のスポークがテンションが高くなってるね。

 これを実際のパークツールのテーブルを参考にテンション値 kgf に換算すると、このスポーク Pillar1422 は薄さ 0.95mm の幅 2.2mm なので CX-RAY 0.9x2.2 に一番近いけど、重量から考えると pillar の方がもう少し頑丈なはずなので、1.0x2.0~2.2mm で換算します。

 そうすると、一番張れてる 15 の箇所のテンションは 115kgf で、一番張れてない 6 の箇所は 53kgf なり。 左右非対称な後輪を上回るテンション差。 歪みやすい超軽量リムだからここまでの差になったんだろうけど、そうじゃないにしてもある程度の差は出るだろうし、やっぱりこういう変則組みはしない方が良さそやね。

重量は

 Alpha340 を使った今までのが 536g だったけど、今回のアメクラリムを使ったのは 562g なり。 依然として超軽量ながら、リムが重くなったので 26g の増量。 ベロプラグ装着後は 565g〜566g と 3.5g 増えた。

タイヤ幅は

 今までの内径 17mm な Alpha340 リムにコンチネンタルグランプリ 4000s2 を履かせていた時は 31mm だったけど、今回の内径 15mm なアメクラリムでは 30.2mm くらい。 前回は後輪との比較で内径の狭い方がタイヤ幅が広くなるという驚愕の結果が出てしまったけど、今回は通説通りリム幅の狭い方がタイヤ幅も狭まった。 ふう。

バルブ長が

 チューブのバルブ長が 36mm だと、リム高 22.6mm な今までの Alpha340 でもそういう傾向はあったけど、今回のリム高 24mm なアメクラリムはそれに輪をかけてバルブ長が足りない。 ギリギリ。

余った Alpha340 リムは

 いつか来るかもしれないディスクブレーキ車を手に入れた時のために保管しておきましょう…。 ディスクブレーキならリムサイドが削られることはないから。 という訳で、まだ問題のない現状をキープするためこのリムは保管対象となりますな。

 重量は前回計測の 338g から 336g に減っていたので、この 2g がリムが削れたぶんなのかもしれない。 もしそれが真実なら、10g も増量させれば 3〜5 倍くらいはブレーキ面の耐久性が向上しそうだから是非そうして欲しいものだわい。 自分みたいにスポークテンションをそこまで上げないライダーはニップルホール側の耐久性はあまり気にしないからそっち削ってさ。

という感じでした

 変則組みの振れ取りや、スポークプレップの使い方など、手組みを始めてから 3.5 年、本数にして 15 本目くらいにしてようやくそれなりの技術が身についた気になれた。 もっと短いスパンで頻繁に手組みしてればもっと早くこの境地に辿り着けたんだろうけど。 ともあれ、もっと何か普通じゃないホイールを組みたい! まかない料理的なヤツをね。 自分の欲求は自分で(まかな)うのですぞー。

更新情報
自転車弄り
旅・ツーリング
データ的な
独り言
問い合わせ
スマホ表示
…通信中…
旧デザインに戻す