MTB クランクをロードフレームに装着2015-06

 膝痛が再発したので症状の緩和に効果がある(と思われる)ペダルスペーサーの再導入を検討していたんだけど、それよりそもそもの Q ファクターが広い MTB(マウンテンバイク) クランクにしたらどや! と思ったんよ。 今使ってるロードクランク DURA-ACE FC-7900 の実測 Q ファクターが約 148mm に対し、最新の MTB クランク FC-M8000 がカタログ値 176mm とのこと。 これはイイネ!

でもチェーンラインは合うの?

 今使ってるフレームはリアエンド幅 130mm の 650c ロードバイクフレーム Latido なので、MTB コンポだとチェーンラインが合わなそう。 なのでまずはチェーンラインについて調べてみた。

ロードのチェーンライン

 リアエンド幅 130mm のロードバイクにシマノ 10s スプロケを取り付けた場合のスプロケ側のチェーンラインは 42mm くらいで、一般的なロード用クランクのチェーンラインと言われる [ダブル:43.5mm] [トリプル:45mm] との差は [ダブル:1.5mm] [トリプル:3mm] くらいとどっちもピッタリじゃない。 この程度は許容範囲ってことだろうね。

MTB のチェーンライン

 リアエンド 135mm の MTB に 10s スプロケを想定すると、リアエンドが 5mm 増えてその半分の 2.5mm がスプロケ側に移動すると単純に考えればスプロケ側のチェーンラインは 44.5mm くらい。 そして一般的な MTB クランクは [ダブル:47.5mm] [トリプル:50mm] らしくて、差は [ダブル:3mm] に [トリプル:5.5mm] とロードよりズレが大きい。 これでも問題ないのかな。 それともリアエンド 142mm の MTB に合わせてる?

ちなみに FC-M8000 ダブルは 48.8mm とシマノのページに書いてあったので、ソッチを元に計算するともう少し差が広がっちゃうね。

で、MTB クランクにロードフレームだと

 フロントシングルで運用する予定なので、まずはクランク側のチェーンラインの再計算。 ダブルのアウターリングのみを使うとして、手持ちクランクのフロントリング間の距離を測ったら約 7mm だったので、ダブルの 47.5mm からその半分の 3.5mm だけ外側にズラしてフロントのチェーンラインは 51mm(推定)。 ロードフレームの 10s スプロケが 42mm なので、何とズレは驚きの 9mm(推定)!! 大丈夫かいな…。

そんな時は実践あるのみ!

 何はともあれ MTB クランクを買ってみた! 頭で考えてたって始まらネェ! シマノ XT FC-M785 38-26t 175mm ダブル ¥8,500+¥656(送料) をヤフオクにて。

何故コレにしたのかっていうと、コイツの Q ファクターが幅広 180mm ってネットに書いてあったから。 次期バージョンの FC-M8000 もシマノのサイトに 176mm と近い数値が載ってたし、180mm の信ぴょう性が高そうだったから! 他は XTR FC-M9000 が 158mm って情報しか見つからず。

例によってボルト外れず

 一旦バラして個々のパーツの重量を量ろうとしたら、このチェーンリングボルト、普通の六角レンチじゃなくてトルクスレンチで外すやつだ! 手元にあるトルクスレンチは小型で力の入れにくいや〜つ〜で、案の定それじゃボルトは外れず、それでもグイグイやってたら持ち手のゴム部分からレンチ部分が外れてしまった! このトルクスレンチ全然ダメだ!

スッポ抜けたぜぇ…。

結局本場モンを購入

 微妙にボルトの溝に引っかかってくれたので六角レンチで頑張って外したけど、溝を舐めてしまい 2 つ外せなかった。 なので仕方なくホームセンターに走って [ベツセル No.TX-11 トルクス板ラチェットドライバー (ビット10本付き) ¥1,490] を購入。 こんなにお金かける予定じゃ無かったのに…。

始めてのラチェット機構付きレンチ。 これでようやくボルトを外せたよ。 バラバラ状態で量った FC-M785 の重量はコッチに記しておこう。

重量も量ったし車体に取り付けよう

 いつも通りのクランク交換作業で問題ナシだお。 実測 Q ファクターは約 176mm だった。 クランクがシルバーになったからか他にもシルバーパーツを増やしたくなってきた。 もっとリムサイドが削れてシルバー面積が増えれば良いのにな。

フロントディレイラー防壁

 プレートをアウターリングに合わせる必要があるので、ディレイラーをグイッと広げた隙間にアルミパイプを挟んでワイヤーが引かれた状態を作り出した。 あとチェーンリングが 36t から 38t に大きくなったので上がカラカラ当たっちゃうのが防げず。 ひとまずこのままいくけどそのうち対応しないとアカンね。

で、走ってみたら

 リアを軽いロー寄りにするとクランク逆回転でスコンとチェーン外れちゃう! ディレイラー防壁を撤去すると正回転でもサクッと外れる。 流石にチェーンラインのズレ 9mm(推定) は無理があったか…。

対策を打っちゃう!

 クランクとチェーンリングの間にワッシャーを挟んでリングを内側に 4.2mm 動かすことでズレを 9mm(推測) から 4.8mm(推測) に減らした! これでチェーン外れは減少したよ。 ゼロにはならなかったけど、防壁と組み合わせればそれなりに問題ナシ。 もう 1 枚くらいワッシャーを挟みたかったけど、手持ちのチェーンリングボルトでは長さが足りず。 もっと長いボルトが欲しいなあ。

チェーンリングボルトは

 写真の右の一番長いやつを使ったよ。 DURA クランクに付いてきたやつだったかな。 忘れちゃった。

走りの変化は

 今までより少ない力でヌルッと踏み込めるようになった気がする! Q ファクターが広がって拇指球で踏めるようになった事と、クランク長がちょっと長くなったのでテコの原理がより強く働くようになった事が原因なのかな。 まあ大した差じゃないけどね。

 ただ、グイグイ踏むんじゃなくてクルクル回す漕ぎ方(ペダリング)にすると足の回転数(ケイデンス)を上げるのがちょっと大変な気がする。 DURA クランクの方がシャープにヒュンヒュン足を回せたような。 慣れの問題かな。 でもこれも大きな差は無しッスよ。

 クランクが長くなったことによる悪影響としては、太もものお腹つっかえ問題は今使ってるカマキリハンドルはそもそも前傾姿勢が取れないので特に影響は無く、地面に擦りやすくなる事もなし。 今のところデメリット無し!

みたいな感じで

 当初の目的である Q ファクター拡大を達成だよ! 膝痛解消に関してはその影響度が分かるくらい走り込んでおらずだがね! それにしても、アレコレと(ろう)した小細工から考えると素直に DURA クランクにペダルスペーサーを着けてた方が全然コスパ良かったね…。 でした!

※その後

 こんな感じでロングチェーンリングボルトを導入してチェーンライン問題から開放されたよ! 多分!

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