ステムライザーで超絶前乗り化2018-03

 前乗り愛好家の自分にとってママチャリ超後ろ乗り(リンク)(写真) の手法で超絶前乗り化を推し進めるのは必然。 故にやらざるを得ません。 いざ!

 という訳で、用意したのはママチャリから外したステムライザー 90g と、新たに買った 25.4mm の今度こそアルミシートポスト 173g と、そのヤグラ 144g と、25.4→27.2mm シム 60mm 10g。

 今回の改造対象たる Escape R3 はシートポスト径が 27.2mm なのにこの改造のキモであるステムライザーは 25.4mm 用しか無いのでシムを使うんよ。

超絶前乗り加工完了

 運用実績のある超後ろ乗り化の逆にするだけなのでサクッと終了やね。 シートポストをカットしてステムライザーで連結。 ヤグラも逆向きに付けたのでダブル前乗り加工となります。

 重量増加は今まで使ってたボントレガーが 233g で、今回のコレは合計が 417g だから、差し引き 184g の増量です。 程々ですな。

強度的には

 ママチャリ後ろ乗りは 200km 走っても問題無かったけど、今回の超絶前乗りは体重の掛かり方が垂直に近くなるので更に問題無いはず。 あと走行中に折れても体が後ろに倒れて背中から地面に激突する可能性が高い後ろ乗りに較べて、コッチは恐らくペダルの真上にいるから踏ん張れると思う。 あくまで確率的に。

シムの長さは 6cm と短め

 シートポストの差し込み量は「10cm 必要」とか「直径 の 2 倍必要」とか「いや 2.5 倍必要」なんて色々言われてるけど、27.2mm 基準だと 2.5 倍で 68mm だから 6cm はギリギリラインってとこかな。 まあカーボンフレームの LATIDO はシートポストが凄く短くて多分 2〜3cm しか差し込めてなかったけど折れたりしなかったし平気でしょう。

装着!

 これでサドルは前に 4.5cm 出たからシート角は 4° くらい立つ感じやね。 元々の 74.5° に合算して大体 78.5° ってトコや。 セットバックゼロのシートポストの中心にサドルをセットする状況を想定すると 81° くらいに相当するじゃろか。 低コスト・出来合いパーツで実現できる前乗り化の限界に到達した気がする。 我が探求ここに極まれりやね。

まずはカマハンポジションで走ってみたら

 直立姿勢(アップライトポジション)な方ね。 そしたら…何と言うか…違和感ありまくりやんな…。 足は下に踏み降ろすというよりは下手すると後ろに蹴る感覚。 200km 走っても慣れてないので時間は解決してくれなさそう。 サイコン時速は以前と変わらないように見えるから速度的な問題は無いのかもしれんけど、何とも言えん感じや。

本命のエアロポジションは

 …キタね。 初めてシートポストを逆向きに付けた時以来のスピードアップがッ! 30km/h パワーで 32.5km/h 出る感じ。 まあこの結果は今までの経験から分かっていた事なので淡々と受け止めて検証しましたハイ。

いろは坂へタイムを測りに行こう

 数日前の R3 購入直後にシートポスト逆付のみの超前乗りで登った時は 3'14" で、今回のステムライザーも追加した超絶版では 3'08" と 3% ほど短縮。 思った程の差は出んかった…。 でも筋肉疲労は確実に少なかったので、呼吸さえ持てばもっと速くなる可能性は感じた。 というタラレバ論。 そして走り込んだ事でやはり前乗りのデメリットが更に表面化。

デメリット 1 サドルバッグ装着問題

 シートポスト逆付けのみの第 1 段階でも発生していたサドルバッグ「装着しにくい問題」は「装着ほぼ不可能」に。 アダプターを使うか、シートポストに固定する所謂(いわゆる)シートポストバッグにするしかないやね。

↑無理やり装着できんことも無いけど完全に垂直になるし、こんな無理やり装着が出来るサドルバッグも限られるでしょう…。

デメリット 2 立ち漕ぎしにくい問題

 立ち漕ぎ(ダンシング)するとサドルがお尻に刺さる問題も、もはや立ち漕ぎは不可能。 というかサドルの先端に座ると恐らく立ち漕ぎとほぼ同じポジションになってると思うので、不可能と言うかする必要が無いんですってよ。 急勾配の坂なら出番はあるかも知らんけど。

デメリット 3 足が地面に届かない問題

 サドルを前に出すと必然的に高さも上がっちゃうからそうなるんだけど、これは本当にもう全く今までに無いくらい足届かないんよ。 なので降りる時は必ずお尻をサドルの前に落とすんだけど、前に出たサドルが邪魔で体はエビ反り状態になり、そこからサドルに跨がろうとするとお尻がサドルの先端に引っかかって尻を持ち上げにくい。 つまり乗り降りがかなりし(にく)くなった!

 シートポスト逆付のみの第 1 段階でもややそんな傾向はあったけど、ここまでくると致命的やで…。 この乗り降りのし(にく)さは信号ストップが多い街中(まちなか)が主戦場の自分には地味にキツい。 ショートノーズサドルが欲しくなってきた。

デメリット 4 上半身が前に倒れる問題

 今回お初の問題だけど、踏み込み角度が後ろに蹴る感じのせいか体が自然と反対の前に倒れようとしちゃうので、それを支えるためにハンドルへの荷重が増える。 エアロポジションだと体が前にすっぽ抜けそうになるからバーを強く握らなアカンので今までよりかなり腕が疲れる。 折角ドロップハンドルからカマハンエアロバーへの移行で腕の疲労から開放されたというのにさ。 サドル角度をお尻が後ろにずり落ちる後ろ下がりにすると少し解消されるけど大切なゾウさんへのダメージが増えちゃう。

そもそもジオメトリが崩壊しとるで

 サドルは 4.5cm 前に出たのにハンドル位置がそのままだからアカンのや、という訳でステムを今までの KCNC 50mm から SMICA 90mm にして 4cm 長くしてみた。 コラムスペーサー位置変更で高さも 5mm 上げた。

 ちなみにハンドルが黒と銀の(まだら)になっているのは百均スプレー塗装が剥げまくってるから。 全部剥がすか再塗装するかしたいけど面倒だから放置しとるんやで。

ステム変えたので乗ってみたら

 またスポーク折れたー!

 この後輪、スポークを DT レボリューションから CN スポーク 1.8mm に全取っ替えしたんだけど、CN スポークにしてからかれこれ 4 本折れとる。 一時(いっとき)ニップルを締めすぎてたからその後遺症が残ってるのか、貴重な軽量フロントリムを削りたくないからブレーキはリアばかり使っていたからか、何にしても折れすぎっショ! そして折れるのは必ず後輪DS(ドライブサイド)。 今まで 6 回折れたスポークは別ホイールも含めて全てそう。 そういうものなんかね。 とにかくもうこのスポークのままじゃヤバそうなので別のを用意しよう。

R3 の初期ホイールを使う

 リム・ハブ単体の重量を測りたくてバラしてたんだけど、急いで元に組み直した。 同じホイールでステムの長さ変更の影響をテストしたかったんだけど、まあしゃあない。

 R3 リアハブには 10s スプロケがスペーサー無しで装着できた。 テンションは NDS:96kgf DS:170kgf とキンキンに張ってみた。 そしたらそのお陰か、元々そういうリムなのか、今までのホイールよりブレーキの効きが少し良くなった気がする。 (アヤ)は一切取らんかったけどスプロケは 11-36 と大型だしディレイラーがスポークに接触する問題は発生せずよ。

 ※追記)ディレイラーがカンカン当たるようになった! 走りに体感できる影響はないけど、スポークが傷付く事は間違いない。 11-36 でも綾を取らないとカンカンは避けられんか…。

さて走りの変化は

 エアロポジションでの違和感はそれなりに解消されて良い感じやで。 対してカマハンポジションは相変わらず体が前に倒れてまう。 近場を走るくらいなら問題無いけどカマハンポジションメインでのロングライドはしたくないね…。 エアロポジション特化型になった。

評価は

 シートポスト逆付だけの「前乗り 1 段階目」と、今回のステムライザー版も組み合わせた「前乗り 2 段階目」とを比較した確たるメリット・デメリットは以下の通りやでー。

ギア 1〜2 枚分のスピードアップ
×直立姿勢(アップライトポジション)のカマハンポジション維持がし(にく)
×上体が前に倒れるのを抑える為にハンドル荷重が増えて腕周りが疲れる
×高く前に出たサドルがお尻に引っかかって乗り降りし(にく)

 どうにもデメリットが強くなり過ぎた気がする…。 なので (ホシ1つ) やね。 前乗りは 1 段階目の実質換算シート角 76〜77° くらいで止めておくのが現実的かもしれないッス。 ともあれまだ気づいていない事があるかもしれないのでこのまま乗り続けるとしましょうか。

 しかしこんな事をやっているとドロッパーシートポストみたいな感じで走行中にサドルの前後位置を変えられるやつが欲しくなってしまうね。 BB 位置でも良いけど。 いや座る場所が 2 箇所あるサドルとかでも良いのかな。 でもそんなん自分で作れんから。 溶接か 3D プリンターか。 うーん…無理!

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