クランクブラザーズ キャンディ エッグビーター2021-05

 ビンディングペダルは色々と使ってきていて、シマノ SPD はその脱着の固さと地面をガリガリ削るから、LOOK はその歩きにくさから、スピードプレイはクリートとそのカバーの壊れやすさと再購入費用の高さから、ドレも使わなくなっていましてん。 そんな中で残ったのがクランクブラザーズのダブルショット。 脱着は緩いし、クリートが柔らかい真鍮(ブラス)なので大変だけどヤスリで現実的な労力で削って薄く出来るから地面をガリガリしなくなるのが最高なのです。 今回は新チャリ Tern Link A7 購入でペダルがもう一つ必要になったのでまたクランクブラザーズのビンディングペダルを買ってみるぞい。

買ったのはキャンディとエッグビーター

 ドッチにしようか迷ったのでドッチも買いましてん。 その代わり中古で出費を抑えた。 型番は分からないけど共に ¥2,500 くらいだったので一番安いヤツでしょう。 エッグビーターは形状からして現行モデルではなさそう。 ペダルレンチを引っ掛けるヘコみがあるから。 実測重量はキャンディが 278g でエッグビーターが 289g。 エッグビーターはカタログ値通りなのにキャンディはカタログ値より妙に軽い。 怪しい…。

まずはキャンディで走ろう

 ダブルショットより面積が減ったので車体を傾けた時に地面に接触する危険性は少し下がると思う。 速さや軽さといった走行性能の違いは分からず。 ただ立ち漕ぎとかした時に右足に「コクッ」という感触がある。 ガタってやつ? 走りには特に影響は無いけどちょっと気になるね。 中古リスクを引き当ててしまった?

状態のチェックをしよう

 ペダルを手でグニグニしたらキャンディもエッグビーターもダブルショットも少しガタつく。 でもダブルショットにはコクッと感は無いので軸とペダル間のガタ自体が問題では無さそう。 ひとまずメンテしますか。

キャンディのグリスアップ

 マイナスドライバーでキャップを外すと六角ナットが見えるので、ボックスレンチでそのナットを外せばスルッとシャフトが抜けるです↓

 バラけて無くすようなパーツも無いし簡単だー! ちょっと感動。 そんで古いグリスを拭き取って新しいグリスを塗って元に戻すのみ。 そしたら指でグニグニした限りじゃガタはほぼ無くなった。 グリスの圧力が影響したとしたら少し走ればグリスが溢れ出てすぐ元のガタが復活すると思うけど。

走ってみたら

 右足のコクッは解消せず。 予想通り少し走ったらグリスが溢れ出た。

続いてエッグビーター

 まずはコッチもメンテを。 キャンディと違ってキャップはマイナスドライバーで外せなかったので、先の尖った何かでクリクリ穿(ほじく)り出し、中の六角穴ボルトを外したらコレまたスルッとシャフトが抜ける↓

 最新型はキャンディと同じ外し方らしいので違う取り外し方法のコイツはやっぱり旧式かパチもんやね。 で、中身はグリスが黒くこびり付くアレな状態で、シャフトにも錆があったりと、外観の錆具合から察せる通り状態は悪い。 ただ回転は滑らかなんよね。

エッグビーターの走りは

 違いなんて分からねぇ! ダブルショットもキャンディもエッグビーターも全部同じ! そしてコイツでも右足コクッと感が発生。 ペダルの問題じゃなくて靴かクリートの問題って事? 靴は使い込んで穴空いてるくらいだから靴底も削れてるだろうし、クリートもヤスリで削ってるし、十分に考えられるね…。 でもなら何故ダブルショットで起こらなかった?

コクッと感を無くそう

 キャンディ右ペダルのクリートキャッチ金具が左ペダルより左右に少し動いたので、細い針金を巻いて隙間を埋めてみた。 けどコクッと感は解消せず。 左右のガタではなく前後とか上下とかのガタが原因なのかな。 それとも針金程度じゃ踏み込みの圧力に勝てなかった? うん諦めよう。

さてキャッチのしやすさは

 ドレも大きな差は無いけど若干ダブルショットが嵌め位置を探りにくい気はする。 あとダブルショットの時も書いたけどシマノ片面フラットペダル PD-A530 よりキャッチ位置を探りにくいのは同じ。 エッグビーターはキャッチミス時に足を踏み外しやすく、ダブルショットは全く踏み外さず、キャンディはその中間。 ダブルショットはキャッチミスしてもそのまま踏み続ける事が可能っちゃ可能なのでローリスク・ローリターン。

脱着の固さは

 ダブルショット・キャンディ・エッグビーターで大きな違いはなく、ドレもシマノと比べてかなり緩くて脱着が楽です。 ヤバいと思って藻掻(もが)けばサクッと外れるし、かといって踏み込みで藻掻(もが)いても外れない。 ただペダリング中に足が左右に動くので、それが苦手な人には向かないかな。 エッグビーターが一番グニグニ動いたけど状態の悪い中古品なので参考になるかどうか。

スニーカーでの踏みやすさは

 当然ダブルショットのフラット面が断トツで良いです。 SPD 面でもそれなりに踏めるので断トツスニーカー王者。 キャンディ・エッグビーターは足を真下に踏み下ろすだけなら何とか走れるけど、ビンディング感覚で足を前に出したり後ろに引いたりするとペダルがクルクルッと回って足の位置がズレてしまうのでかなり漕ぎにくい。 キャンディは回転しても半回転で止まってくれる事が多いのでまだマシだけど、エッグビーターは足を踏み外すまでコロコロ回り続けてしまう。 キャッチし損ねた時に足を踏み外しやすいのはコレが原因か…。 試しにスニーカーで立ち漕ぎをしたらその瞬間に足を踏み外しそうになったのですぐ止めた。 エッグビーターはスニーカーでの立ち漕ぎ不可やね。 キャンディもかなり危険。 いやはやかつてココまでスニーカーで踏みにくいペダルはあったであろうか! 出先で SPD シューズが壊れて百均サンダルを買うような事態には極めて弱そうだ。 そんな事そうそう無いとは思うけど。

ダブルショットの隠れたメリット

 SPD シューズ使用時にフラット面を踏んでしまっても、漕ぎ出しの不安定な時に無理にクリートを嵌めるよりはそのまま走って落ち着いてからクリートを嵌められるのが意外と良い。 そしてフラット面からクリート面への移行も、ペダルが自重で回転しないのでペダルから足を離してクランクを 180° 回転させればキャッチ面が上に来るからそのまま嵌められる↓

 コレにより下を見る必要が無い。 踏み面を足裏の感覚で察知して瞬時に対応を切り替える反射神経と慣れが必要にはなるけど。

 あと砂利道や土の道みたいな滑りやすい場所を走る時は体勢を崩してもすぐ地面に足を着けるようにフラット面で走る事も出来る。 数十メートルくらいのクリートを嵌める程じゃない距離を進みたい時もクリートを嵌めずに走れて良い感じ。 コレは SPD メインでもキャンディ・エッグビーターを上回っているかもしれないぞ…。

 でも今までで一番良かったのはシマノの片面 SPD ペダル PD-A530。 コレは自重で回転して常に踏み面が特定の位置に来るので↓

 後ろから足を押し出すだけで SPD をキャッチできる。 コイツの脱着がもっと緩くてクリートも地面を削らなければ最高だったのに…。

結論、どれが一番良いか

 スニーカーで乗る機会があるなら断然ダブルショット。 そして SPD メインならキャンディ、ではなく前述の理由からダブルショットの方が好みかも。 ダブルショットは地面に接触しやすいのでそれが嫌ならキャンディって感じかな。 エッグビーターはキャッチミス時の足の踏み外しやすさのせいで残念ながら選択肢に入らないけど、デメリットを理解した上で見た目が好きなら。

それはそうとコクッと感の原因が分かった

 結局ペダルはダブルショットに戻したら、ダブルショットでもコクッと感が発生! これは削ったクリートの問題か…、と思っていたらフラット面を踏んでもコクッと感が発生!? つまりクランクかボトムブラケットが原因だったのかー。 そのうち別のクランク・BB に変えてみようかね。 フレームの問題だったら…という疑念は怖いので考えないでおこう。

そこはかとない希望

 いや強めの希望だけど、最近ペダルレンチの引っ掛かる箇所が無いペダルが増えてきとります。 六角レンチで外すやつ。 でもそれ外しにくい! 工具をクランクの外側に引っ掛けるペダルレンチ↓

に対して、六角レンチはクランクとフレームの間に手を入れるから手がチェーンリングの射線上に来る↓

ので、チェーンリングのある右ペダルを外すと手や袖にチェーンの油が付いたり、強くぶつけて出血する事も。 そんな訳でペダルレンチ引っ掛けタイプの復権を求む! いや六角レンチタイプは出先では携帯工具があれば別途ペダルレンチが必要無いって利点があるので両刀を希望! です!

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