V ブレーキが動かない2018-09
以前も経験した事なんだけど、V ブレーキ本体をボルトを締めてフレームに固定したらブレーキ本体が左右に動かなくなってしまった事があった。 それがこないだまた発生したんよ。 今回はメーカー不明のフレームにアームレングス 80mm の超ミニ V ブレーキ [テクトロ 926AL] を装着させた時のこと。
どういう症状?
台座固定ボルトを締め込むとそのボルトが V ブレーキ本体も一緒に締め付けてしまうみたい。 V 本体がボルトとフレームに挟まれて動かなくなってるようですな。
他のフレームでも起こる?
試しに愛車ファータイルに AL926 を装着したら問題無く動いた。 つまりこのテクトロ 926AL と [問題の起きたフレーム] or [V 台座] ボルトとの相性が悪いようです。 前にも発生した同じ症状は、フレームは忘れたけど V 本体はテクトロのアームレングス 85mm のミニ V ブレーキだったと記憶。 だからその時はシマノ製 V 本体にして問題を回避した。
原因を図にすると
ちょっと見にくいけど、ボルトを締め込むと金色の筒状の箇所が締め付けボルトと台座ボルトに挟まれて動きが阻害されてるっぽい。 もしかしたら V 台座ボルトじゃなくてフレームに押し付けられているのかもしれないけど、まあそれはドチラでも良いでしょう。
台座の長さを測ってみた
写真はファータイルので、根本からはファータイルが 22.5mm くらいでメーカー不明フレームが 22.2mm くらい。 V 台座ボルト途中の段差から先端までがファータイルが 16.5mm くらいでメーカー不明フレーム 16.2mm くらい。 この 0.3mm の差が今回の悲劇を生んでしまった?
原因が分かったので解決策を
台座固定ボルトを締め込んでも V ブレーキ本体がフレームに押し付けられないようにスペーサーを噛ませば良いはず! こんな感じで↓
という訳で楽天のトクー工具ってストアで [ステンレスワッシャー 外径8mm 内径6mm 厚さ1mm 10枚 ¥1,229+送料¥170] を買って挟んでみたら見事解決。
たった 1mm のワッシャーを挟むだけで解決ってことは、やっぱり V 台座ボルトがテクトロ製 V 本体には短かったのが原因だね。 もしくはフレームの V 台座ボルトねじ込み部分が深くて台座ボルトがフレームに沈み込んでしまっていたか。
それにしてもワッシャー 1 枚に ¥147 は高いので、ドイトで同じ外径 8mm の内径 6mm なアルミパイプ ¥500 くらいがあったのでそれを金ノコで輪切りにしてワッシャーにすればもっと安く大量にワッシャーを作れる。 アルミだと強度が問題だけど、強く締め過ぎなければ多分平気だと思う。
シマノ製はこんな事しなくても動く
テクトロとの構造の違いを図にしてみた。 写真は DXR ってグレードの V ブレーキ本体。 あと Deore も持ってるけど構造は多分同じ。
シマノ製はテクトロで言うところの金色パイプ部分が本体に固定されていないので、どれだけパイプ部分をボルトで締め付けても本体はスルスル回るんよ。 素晴らしい! というかテクトロは何故こうしないんだろう。 V 台座ボルトがほんの 0.数ミリ短いだけでアウトなんて根本的な欠陥商品じゃないのかえ?
今回の件で知ったのは
V ブレーキって完全に固定されるんじゃなくて微妙に隙間があってカタカタするものなのね。 素人考えだとブレーキがガタガタするって怖いけど、実際は平気なものらしいです。
そういえばボルト無しで走った事があった
整備後の自転車で確か 20km くらい走ってふとリアブレーキを見たら取り付けボルトが無い事に気付いた。 付け忘れだ。 その後もボルト無し状態継続で 20km を走って帰宅してボルトを取り付けた。 フロントは V 本体を押し出す方向に力が加わるからアウトだろうけど、リアならボルト無しでも走れてしまうものなのね…。
総括
テクトロの V ブレーキ本体はフレームやフォークによってはスペーサーを挟まないと正常に動作しないリスクが有るようですよ。 つまりテクトロの V ブレーキは避けた方が良いかもしれない。 Amazon の 926AL のレビューにも同様の報告があったし、以前駄目だったやつも品名は忘れたけどテクトロという点は同じだったから。 いやはやこんな致命的な欠点を何故テクトロは放置しているのだろう。 相性の悪いフレームが稀有な例なんかな。 今回と同じ問題が発生しても緩み止めのロックタイトを塗ったボルトを締め付けない程度に取り付けておけば平気かもしれないけど、やっぱりシマノが安定かな。