GIANT GRAVIER ブレーキ調整2022-07

 700c よりつま先が前輪に当たりにくいハズだと手に入れた 27.5 インチ (650B) 車グラビエ。 全バラからの組み上げで早速走ってみたら、ブレーキレバー RL740 の出っ張りが痛くてどうにかしようと思ったのです。 今回はブレーキレバーを変更するためにゴニョゴニョするぞい。

まずは V ブレーキ本体のアーム比を測る

 ピボット部からシューまでの距離は、前輪は 26HE フォークに 650B ホイールのインチアップをしているので 39mm で、インチアップしてない順当な後輪は 23.5mm くらい。 アームレングスは、前輪が 108mm で、後輪が 80mm。 よってアーム比は、前輪は 108/39=2.77で、後ろは 80/23.5=3.4。 前輪はキャリパー比率の 2~2.5 に近く、後輪は V 比率の 4 に近い。

現状と交換予定レバー

 前後とも出っ張り↑が痛い引き量 3 くらいの RL740 で引いていて丁度良い制動力です。 で、今回はこれを出っ張りの少ないキャリパー用補助レバーに交換したい。 キャリパー用は引き量 2.2 くらい。 アーム比 2.77 の前は何とか引けるだろうけど 3.4 の後ろは絶望的。

それでもまずはキャリパーレバーを付けてみた

 左右に出っ張りが無くて快適だー。 引き量は、前はレバーをそれなりに奥まで握り込めば問題無く引けるけど、後ろは限界までシュークリアランスを詰めて何とか最低限の仕事をする感じ。 ホイールがちょっと振れただけでアウトなのでどげんかせんとイカン。

飛び道具を導入してみる

 ずいぶん昔に何となく買って使わずに放っておいた V ブレーキローラーを使ってみよう。 引き量 2~2.5 のキャリパーレバーで要求引き量 4 前後の V ブレーキ本体を引けるように引き量を増やすアイテム。 まずその引き量の変化を調べる。

 こんな感じでレバーが底を突くまで引くと、ローラー無しは 22mm くらい引けて、ローラー有りが 24mm くらい。 10% も増えていないジャマイカー! 最低でも 50% は増えないとアカンのに。 ローラーの位置を変えて試したけど大きな変化は無し。 コイツは一体何なのだ…。

それでもグラビエに取り付けて走ってみたら

 …うん…やっぱり明確な変化は感じないね…。 別の手を打たねば。

キャリパー用シューを V ブレーキに使えるヤツを導入

 たしか以前あさひのセールで買った BARADINE(バラダイン) 453CV ってヤツ。 真上の V ブレーキローラーの写真に写っているのがソレね。 TIOGA も同じ型番のヤツを販売していて、TEKTRO も BR-TK-155 を出しとります。 以後 CtoV シューとしましょう。 で、これがどういう効果を生み出すかと言うと、以下の写真をご覧いただきたい↓

 上が V 用シューで下がキャリパーシュー。 キャリパーの方が奥行きがあるのです。 コイツの効果はちょっと極端に描いたけどまた画像をご覧いただきたい↓

 諸々の位置関係によって無駄な縦移動が減ってより横方向にシューが動くようになる訳です。 コレでワイヤー引き量が少なくて済むはず。

※追記 23.04.12)また試したらコレ間違ってた! コレをやってもシューは斜めに動いてしまう! 次項の「クリアランス調整が楽になった」も思い込みだったのか…。 己の未熟を恥じる。

CtoV シュー装着で効果は?

 効果あったぞー! クリアランス調整がだいぶ楽になった。 効きもやや強めと自分好み。 要求される引き量はアーム比だけではなく使用するシューによっても大きく変わる事が立証されたね。 まだ純粋な V 本体・レバーの組み合わせより調整が厳し目な気はしなくもないけど、純粋な組み合わせが稀という人生を送ってきた自分にはコレで十分です。

気付いたらフロントとリアの引き量が同じになっていた

 アーム比で考えるとリア 3.4 よりフロント 2.77 の方が 3.4/2.77=23% 要求引き量が少なくないといけない、逆に言えばレバーの引き量が多くなり過ぎるハズなのだけれども、レバーを握った感じはほぼ同じ感触だ。 フロントにも CtoV シューを使っているし、ブレーキレバーも同じだし、どちらも振れ取りしたし、リアの V ローラーも外したのに。 自分理論に何か間違いがあるんかな。 3.4 と 2.77 程度では差を感じない持ち前の鈍感力を発揮した? まあでも良いか。 どちらも現実的なクリアランス調整で使えるようになったし、レバーを引く感触が左右違うよりは同じ方が自分好みなので。

ケーブルスプリッター S が有効になった

 キャリパー用だから V ブレーキの要求引き量だと底付き↑を起こしてレバーがそれ以上引けなくなってしまうケーブルスプリッター S だけど、スプリッターの全ストロークの半分ちょっと辺りでシューがリムに接触してくれるようになった。 そこからは握れば握るほど制動力になってくれる。 良い感じやね。 コレにてケーブルスプリッター L の追加購入は見送り決定です。

でした

 CtoV シューは有用な事が分かったぞー。 この時もそうだったけど効きが弱くなる事は今の所無いし、キャリパー用の選択肢が豊富なシューを使えるメリットもある。 ミニ V と組み合わせれば V ブレーキ車のドロップハンドル化に最適解かもしれない。 ただコレはロード・クロス的な細めのリムでの話なので、リムが太くなると V 純正シューの方が良くなるか、CtoV シューでもスペーサーを入れ替えてシューの飛び出し量を減らした方が良いとは思う。

 そんなこんなで、アーム比にそぐわない引き量は怪しいものの、レバーストロークも効きも問題無いし、何よりレバーの握りが痛いのを解消する目的は見事に達成です。 良い汗かいた。

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