Tern Link A7 前ブレーキ調整2021-03
一旦完全にバラした折りたたみ自転車 Tern Link A7 は再組み立てで色々パーツを交換しましてん。 その結果ブレーキの効きに調整が必要と思われる違和感が発生したので、今回はそれを解消するぞい。
症状は
前ブレーキは下手したらママチャリ以下の効きの弱さになり、後ろブレーキはチョット効きが強過ぎる。 数値で表すと、自分の理想の制動力が 10 で、ママチャリが 5 で、MTB 油圧が 20 とすると、Link の現状は、前が 4 で、後ろが 15。 何とかせにゃ。
まず前ブレーキを調査
そもそもブレーキ本体のアーム比とブレーキレバーの引き量が合っていないのですよ。 本体は超ロングアーチキャリパーブレーキのダイアコンペ BRS202。 レバーは正体不明なドロップハンドル用の補助ブレーキレバー。 差し当たりアーム比と引き量のおさらいをしよう。
↑コレがアーム比。 シマノの旧式キャリパーは 2 で最近のが 2.5 で V は 4 となります。 多分ね。 数値が大きいほど多くワイヤー引き量が要求される。 そして引き量はコレ↓
ココのセンチ数がアーム比と同じで [旧キャリパー:2cm] [新キャリパー:2.5cm] [V:4cm] です。 この値が大きい程ワイヤー引き量が増えます。 で、このアーム比と引き量が違うとブレーキの効きが強くなったり弱くなったりシューのクリアランス調整がし易くなったりし難くなったりするんです。 自分調べに於いては。 間違ってたらゴメンちょ。
実測値を測ろう
レバーは 23mm。 本体は 82.5mm と 61mm だから 82.5/61=1.35。 2.3 と 1.35 は違い過ぎる! というか BRS202 のアーム比が 2 にも届いとらんやんけー。 シューを一番下に付けているからソレを真ん中で計算したら 1.5 くらいには緩和されるけど、それでも全然足りない。 Defy に付けている BR-5800 は 74mm と 29mm で 2.55 と新キャリパー比率 2.5 にほぼピッタリだと言うのにさ。 引き量 1.35 のブレーキレバーなんて見た事ないしどうしよう…。
ならブレーキレバーを加工だ
使う部材は後ろブレーキに使っている Litepro 超軽量 V ブレーキレバー左側の使ってなかった右側と、小物入れに入ってた正体不明のレバー側のブレーキアウター受けカップ↓
コレをどうするかというと、アウターカップをレバーの穴開き箇所に差し込んでソコからドリルの歯を入れ穴を空ける↓
ちょっと横にズレた…。 で、空いた穴にブレーキワイヤーを通して出来上がり↓
引き量は 1.7 となりました。 2.3 よりは 1.35 に随分と近付けられた。
作業中にリターンスプリングが切れた!
作業中にレバーをグイグイと限界まで引っ張っていたら引き過ぎて切れてしもた…。 脆すぎカッ! 対策としてこの時みたいに廃チューブリターンスプリングを付けようかと思ったけど、ひとまずこのまま行きまひょか。
装着!
ワイヤーを通すのが厳し目だったので 1.5mm ドリルビットで開けた穴を 2mm ビットで拡張しようかと思ったけど、流石にこの超軽量レバーだと強度的に怖かったので、穴はそのままでグリグリグニグニして何とか通した。 コーティングとかあったら剥がれてたやろね…。 ともあれ左右共に Litepro レバーに統一出来てスキリー。
走ったら
バッチリの効きになった!? …いや僅かに効きが足りない。 自分的ベスト制動力 10 に対しては 9 くらい。 ほんのもう少しだけ効かせたい…けど許容範囲内かな。 良しとしましょう。
リターンスプリング無しは平気?
レバー側にリターンスプリングが無くても握ったレバーは元に戻ってくれた。 ブレーキ本体側のリターンスプリングだけで十分だったようね。 つまりキャリパーブレーキ本体のリターンスプリング強すぎ疑惑。 疑惑と言うか指で摘めばその重さはすぐ分かるんだけど。
でした
制動力のアップは理想より少し弱いけど、まあ十分です。 何より Litepro 超軽量ブレーキレバーが V・キャリパーどちらでも使えるという素晴らし発見が出来た! 引き量はドリル穴開け位置で 1.7〜2.2 くらいを選べるぞ。 耐久性がまだ分からないから補強板の設置が必要になる可能性もあるけど、その辺に問題が無ければフラットバー用も兼ねる素晴らしレバーやね。 グリップを外さなくても脱着出来るオープンクランプになってくれれば完璧。 さあ次は後ろブレーキだ!