サドルには背もたれを 22017-11
ペダリング時の後ろ方向への反力(図解)をサドルに背もたれを付けて抑えよう計画! が失敗したのが前回。 原因は AliExpress 購入のアームレストが想定外の背もたれ用途に耐えられる強度を備えていなかったこと。 なので今回は強度を重視した別の方法で!
という訳で早速の完成図
背もたれと言うか「尻もたれ」やね。 シートポストにステムを装着し、ステムにドロップハンドルを装着し、ドロップハンドルにエアロバーを装着、という流れ。 ステム長は 130mm。 重量は全部で 900g。 ドロップハンドルの両脇をカットすれば全体重量は 700g 程度に抑えられそう。 パーツ自体も軽さ重視に切り替えれば 600g くらいかな。
さあ今度こそ! と走ってみたら…
イケる! 背もたれは全くズレず反力をしっかり抑えてくれてるので、ママチャリ内装 3 段変速の真ん中 2 速での巡航速度が今までの時速 18km/h から 20km/h になった。 そして重過ぎてなかなか踏めなかった 3 速がそれなりに踏めるようになったので、試しにロード用ビンディングを使ったら巡航速度 25km/h もイケた。 この背中を押されているような感覚は…そうだ電動アシストだ!
という訳で電動アシストと比較すると
数少ない電動アシスト試乗経験の記憶と比較すると、発進時は電動アシストのほうが明らかに強いと思う。 漕ぎ始めに限った電動アシスト強モードのパワーを 10 とすると、背もたれパワーは 2 くらい。 ただ電動アシストパワーは速度が上がると弱まっていくのに対し、背もたれパワーはどれだけ速く走っても効果は一切弱まらないので、多分時速 20km/h あたりでパワーが均衡してそれ以降は逆転する感じかな。 エコモードならもっと差は縮まるしバッテリー切れが無いのも強み。
坂道を登ってみた
恒例の聖蹟桜ヶ丘のいろは坂へ。 以前同じママチャリで登った時はほぼ全区間を
背もたれがズレた
聖蹟桜ヶ丘の帰りの多摩川で土手の下から上に上がる結構な急勾配箇所で背もたれにどっかり寄りかかって力いっぱい漕いだら背もたれがグリッとズレた。 この構造で全力パワーを受けたら流石にズレるか…。 とはいえ走行距離 100km 程度の現在において背もたれがズレたのはこの 1 回だけなので、注意すれば問題無いレベルかな。
背中が痛くなった
エアロバーを裏返して装着したらバーの反りが背中に刺さってちょっと痛くなったので、クッションを挟んでみた。 前回買ったアームレストの梱包に使われていた細長いエアーパッキンを紐で結んだだけね。 フカフカで快適になったけど、見た目がアレなのでもっとマトモなやつを考えよう。
アームレスト自体は使用開始から数分で壊れたけど、このエアーパッキンが有効に使えたので辛くはないさ…。
デメリットは
サドルを後ろから跨ぐ乗り降りがかなり困難になってしまうね。 トップチューブが低いスタッガードフレームのママチャリならサドルの前を跨げば問題無いけど、そうでないダイヤモンドフレームの自転車はかなり乗り降りが厳しくなる。
あとサドルバッグが使えなくなる。 これもカゴ付きリアキャリア付きのママチャリには関係無いけど、それらがオプション装備なスポーツ自転車は困るね。 工夫次第である程度解消できるとは思うけど。
そしてこれは普及率からほぼ問題無いとは思うけど、斜め後ろに倒れるタイプのサスペンションシートポストとは相性が悪そう。 こんなやつ。
掛かる費用は
今回は全部手持ち品で賄えたけど、イチから揃えるとしたら [中古ロングステム ¥1,000] + [中古ハンドル ¥1,000] + [中古エアロバー ¥2,000] = ¥4,000 ってところかな。 新品で揃えても安い物を狙えば 1 万円は超えないでしょう。 効果から考えれば激安! と、自分は思う。 自分はね。
評価は!
簡単に手に入るパーツで実現できて、作業の難度も非常に低く、それでいて [高くても 1 万円] + [700g 以内の重量増加] であわよくば電動アシスト的な力が手に入る絶大なメリット! 対してサドルの後ろを跨ぐ乗り降りとサドルバッグの使用が困難になるデメリット。 そんなこんなの評価は、デメリット帳消しのママチャリなら断然
という訳で、サドル前を跨ぎやすいスタッガード or ミキストフレームで走りも捨ててない自転車 + 背もたれは最強自転車の一角に食い込めそうなので、もっとちゃんとした背もたれを作ってくれるメーカーさん募集! リカンベントじゃなくてね。 サドルレールに取り付けるタイプならサドルバッグや斜め後ろ下がりサスペンションシートポストとの相性も良さそうだよ! です!